オリンピックの陰に隠れて...イタリアに忍び寄る「テロ」の足音

 2016/08/14

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移民の密航手引きの男、逮捕

過激派組織IS(イスラム国)に忠誠を誓うチュニジア人の男らが5日、密航手引きの容疑で逮捕されました。

逮捕されたのは北アフリカ出身の男8人。北アフリカ出身の移民らがイタリアの滞在許可証を得るために必要な雇用契約書や給与明細を偽造し、1人あたり約€600(約6万7600円)で売りつけていた疑いがあります。

イタリアへの移民は増加の一方

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イタリアは地中海の中心的な場所に位置しているだけでなく、アフリカ大陸とも簡単にアクセスすることができます。

そのため、中東やアフリカから地中海経由で欧州を目指す難民・移民の「玄関口」となってしまっているのです。

逮捕直前、オルランド伊法相はインタビューで「エジプト、リビアからイタリアやギリシャなどに密航者を送り出す組織がテロ資金のルートになっていると疑われている」「ISが欧州への密航者流入で役割を果たしているとみられる節がある」と指摘していました。

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 また、容疑者はフェイスブック上で、欧州で続発したテロを「正義がなされた」とたたえ、イタリア国内でのテロ実行も辞さない姿勢を示していたといいます。

 国際移住機関の調査によると、2016年に海からヨーロッパに流入した難民・移民は約26万3000人で、そのうちギリシャには約16万人、イタリアには約10万人が到着しています。

「ピサの斜塔」攻撃の計画者、イタリア強制退去

またイタリア当局は12日、トスカーナ州の観光名所「ピサの斜塔」の攻撃を計画した疑いで、チュニジア国籍の26歳の男の国外退去を命じました。

逮捕された男はSNS上で、欧州でジハード(聖戦)の名の下に実行された攻撃に関与した者たちを称賛し、ピサの斜塔を攻撃すると述べていました。そして彼がイスラム過激派とIS(イスラム国)に共感していることを示す証拠が見つかったのだとか。攻撃計画の具体的な内容については明らかにされていません。

イタリアについては、フランスやベルギーで発生したような、ISの意思に共鳴して独自で犯行を企てる行動に対しての不安が高まっています。

同様の事件も相次ぐ

ミラノのドゥオーモ http://www.notizie.it/wp-content/uploads/2016/07/terrorismo.jpg

ミラノのドゥオーモ http://www.notizie.it

また国内ではここ数週間、イスラム過激派と疑われる人物が相次いで国外退去処分にされているようです。

イタリアでは最近、北部ミラノ郊外の空港を攻撃しようとしていたとされるパキスタン人が国外追放されています。また、武装勢力「シリア征服戦線」に加わろうとしたシリア人も逮捕。

8月はまさに夏の観光シーズン。イタリアにとっても重要なシーズンであり、名所や宗教施設、港湾などの警戒を強化しているようです。