【イタリア中部地震】人災? アマトリーチェの建物に「手抜き工事」疑惑が浮上

 2016/08/29

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 驚愕の手抜き工事発覚

イタリア大手新聞「レップブリカ」紙などによると、今回の地震によって倒壊した建物の一部において、「手抜き工事」がなされていた可能性があるという報道がされていました。

私たちの一般的なイメージとして「石造りの古い建物」が多いために、このような悲惨な事態になってしまったというものがありますが、場合によっては一部人災も含まれていたとみて、検察が捜査に乗り出しています。

捜査対象は約120件に及び、その中でも2012年など、近年改修が行われた建物の修復に対して嫌疑が及んでいるようです。

その中には、今回の地震で最大の被害を受けたアマトリーチェの学校なども含まれているというから驚きです。

学校は2012年に補助を受けて耐震補強工事を行ったばかりでしたが、崩壊してしまい、アマトリーチェでは疑念の声があがっていました。

地元検察のサイエバ検事は、レプブリカに対し、現場調査の結果、倒壊建物の一部は「節約のためにセメントより砂を多く使っていたとしか考えられない」と指摘しました。そして「これは事故ではない」と強調し、関係者の法的責任追及を視野に捜査を進める考えを示しました。

さらに一部報道では、建設業者がマフィアと繋がりがあったとの報道があり、真相が待たれるばかりです。

地震による死者は290人に達しているとされている中、一部の被災地では未だに行方不明者がいるとされ、死者はさらに増える可能性もあります。生存確率が一気に低くなる72時間を既に越えてもなお、今後の見通しは立たないばかりか、今回のような疑惑が発生してしまいました。

様々な動きが

中部イタリアでの地震以降、ボランティアの動員や人々の連帯感はとても大きいものになった。可能な者は現地で自由に行動し、ネット上でも動きは盛んになっている。特に私たちが注目して取り上げたのはFacebookにある写真を掲載し、手抜き工事について言及した、あるイタリア人についてでした。

Facebookで声をあげた人

そのことに関して、実際に倒壊した建物の細部を見た建築技師のゴッティGherardo Gotti氏は、倒壊した建物の写真を使いながらそれらに施された工事について技術的な解説を示しました。彼は、「この倒壊の仕方は明らかに不自然だ」とFacebook上で指摘しています。

画像はcolliere della sera より

画像はcolliere della sera より

彼は被災地に対する心からのお見舞いを述べた上で、以下のように話しています。(以下、原文意訳)

小さな無力感を和らげるために…他に出来ることはありませんが、苦しんでいる方々に対する哀悼のため私の助力が役立つこと、また何らかの考えが改められることを願っています。

壁に石ころや石灰が使われているように見え、とてもお粗末だ。私には非常に多くの問題があるように思えるよ。そこに長い間かなりの重さがかかってしまったのだろう。

砂でできたもろいお城(家)は、しっかりと固いものに支えられているかのようなフリをしていただけなんだ。そしてそれが今回の地震で崩壊してしまった。砂のお城は、もともと少しずつガタがきはじめていたんだよ。

情報源:http://www.corriere.it

手抜き工事の詳細についてはこちらから

【イタリア中部地震】建物の「手抜き工事」疑惑、イタリアの専門家が解説
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