社会

【イタリア中部地震】建物の「手抜き工事」疑惑、イタリアの専門家が解説

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先日の投稿では、この地震で一番被害の大きかった「アマトリーチェ」の建物に、手抜き工事がなされていた可能性が高いことについて紹介しました。

そしてこの投稿の中で、Facebook上で工事のずさんさについて指摘した、建築技師のゴッティGherardo Gotti氏を取り上げました。ここでは彼が、どのような点に疑問を抱いたのか、彼のFacebookを原文訳することで指摘したいと思います。

目次

1.石ころや石灰の壁

1枚目

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屋根上の鉄筋コンクリートでできた梁。最も行き過ぎた問題に思われます。つまり、石ころや石灰でできたとても弱い壁にかなりの体重がかかったのではないでしょうか。

砂の城を作ってたった一つの煉瓦で支えさせるという偽りを犯し、ついに地震が起きます。砂の城は少しずつたわんでいったのです

2.鉄筋の梁を支えきれていない

2枚目

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似たような問題がここでも。鉄筋コンクリートの梁がはっきり写っています。梁より下の壁はとても弱い作りの一方で、上側は重く固いブロックで作られてしまっているのです。

3.バラバラな形の石材

3枚目

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こちらは形がバラバラな石材と石ころでできた石壁の例。効果をもたせるため、石はしっかり四角くまっすぐしていなければなりません。

さもないと、地震が起きた時に力は最も弱い部分にかかり、文字どおりそこを砕いてしまうのです。

4.問題は梁ではなく、壁

4枚目

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もう一度このひどい作りの壁の上にある鉄筋コンクリートの梁を見てみましょう。ご心配なく、この梁は適切に貼り合わせられた頑強な壁の上ならもっと効果を発揮していたはずなのです。

5.同様の問題

5枚目

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きっと幸運なことに、鉄でできた屋根裏部屋の床が内壁を壊さないようにしてくれたようです。どちらにせよ、鉄筋コンクリートによる覆いに関する問題は現に存在しています。

6.ビルの表面をむき出しに

6枚目

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赤い矢印で示されているのが石壁。幸運にも外側だけが壊れています。緑の矢印で示されているのはビルに上張りされている煉瓦です。

私が間違っていなければ、この上張り(表面に見える部分)がむき出しになっているために、構造的なところ以外の部分も見えてしまっています。

7.梁が梁の役割を果たせない

7枚目

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崩壊した壁の上にある、通常は壊れないはずの鉄筋コンクリートの梁です。耐震工事が実際に行われていましたが、頑丈な壁でできた建物と脆弱な作りの壁を持つ古い建物があるために、梁との区別ができなくなっています。

どちらにせよ明らかな欠陥であり、補強されていなければならないのです。

8.ホテルの跡形もなく

8枚目

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こちらは鉄筋コンクリートでできた建物。まさに安全な建物と言いたいところですが、酷い姿を人々に見せ続けています。灰色の骨組みが支えになり、他は住民を分けたり外から建物を塞いだりする機能があるのですが、ここでは両方が壊れかかってしまっているのです。

9.鉄筋にも根本的な問題が

9枚目

9枚目

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詳しく見てみましょう。右の赤い矢印はあばら鉄筋が無いことを示しています。あばら鉄筋とはつまり、垂直の鉄筋をつなげるはずの水平向きの鉄筋のことです。建築に対する事実上の冒涜です。左の赤い矢印のように、セメントは粉々になりこれ以上何も支えられません。緑の矢印で示されているのは亀裂が入った詰め物。構造上役割はありませんが、もしこの家のように壊れかかっていれば、残念ながら危険な状態です。

10.問題になった学校は?

10枚目

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こちらはアマトリーチェの学校です。学校や軍事的な建物は法律によって直立して「いなければならない」と規定されています。つまり地震が終わっても無傷で、更に業務が遂行できる状況でなければなりません。詳細かつ鮮明な写真はありませんが、仮説として、原因はごく普通のことだと思われます。外壁に使われた鉄筋コンクリートの固く重いブロックを支えていた内壁が、明らかに脆弱だったということです。赤い矢印は石材を使った内壁を、緑の矢印は鉄筋コンクリートの梁を示しています。この梁は高級で重たいものです。黄色い矢印は鉄筋コンクリートでできた床です。

 

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(9/3 AM11 公開)

第4回まで執筆中

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  • この記事を書いた人

ゆうさん

『BUONO!ITALIA』の代表をしています。 ローマ・ラ・サピエンツァ大学に1年間留学。シチリア出身マンマが牛耳る大家族にホームステイし、様々な側面に触れる。イタリア語はCILS C1レベル。 現在は、イタリアの国民性と中小企業経営について卒論研究中。主な執筆記事は、社会問題、旅行、カルチョ、ポップ・ミュージックなど。

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