イタリアで麻疹(麻しん)大流行 在イタリア大使館からの注意喚起

 2017/04/02

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イタリアではしかが流行

先日イタリア大使館より、麻疹の注意喚起に関する連絡が来ましたので、遅くなりましたが、ここに紹介したいと思います。

イタリアにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ

              平成29年3月24日

           在イタリア共和国日本国大使館

1.背景

当地保健省(以下のリンク参照)の3月16日付けプレスリリースにありますように,今年になってから700名以上の麻しん感染者が出ており,昨年同時期220名の3.3倍以上のペースです。ピエモンテ州,ラツィオ州,ロンバルディア州,トスカーナ州での発生がほとんどで,15歳から39歳までの感染が半数以上です。当地の麻しんは,1月から7月に流行することが多く,低い予防接種率も考慮すると,引き続き感染拡大の可能性があります。他のEU加盟国域内でも,2016年2月よりルーマニアで流行が続いています。特に流行地に滞在,または渡航を予定されている方は,以下の点に留意して,自らの感染予防対策・健康対策を十分にとってください。

2.麻しんについて

(1)感染源

麻しんは伝染性の強い急性発疹性のウイルス感染症で,感染者の気道分泌物(鼻,咽頭,口腔からの飛沫,飛沫核)による空気感染,飛沫感染などにより感染します。

(2)症状

潜伏期間は10〜12日で,主な症状は38℃前後の発熱,咳,鼻汁,結膜充血,目脂,発疹などです。合併症のないかぎり7〜10 日後には回復しますが,合併症として中耳炎の他,肺炎,脳炎などを来すこともあり,特にワクチンを接種していない幼児や妊婦には死亡を含む合併症のリスクが最も高く注意が必要です。

(3)治療

特別な治療法はなく対症療法が中心となります。一度,典型的な麻しんを発症した人は,通常,終生免疫が獲得されます。

(4)予防方法

麻しんは感染力が非常に強いため,最も有効な対策は,事前の予防になります。日本国内の排除状態を維持するためにも,定期の予防接種により対象者の95%以上が2回の接種を完了することが重要となります。また,麻しんの流行している地域に渡航する際にも,流行のみられる海外から日本国内へ麻しんを持ち込まないために,事前の予防対策が重要となります。このため,これまで麻しんに感染したことがなく,2回の予防接種を受けていない方や,過去の接種歴が不明な方には,麻しんワクチンの接種が勧められます。

なお,現在日本国内では麻しん風しん混合ワクチンを定期予防接種として,生後12月から生後24月に至るまでの間にある小児(1期接種)及び小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間にある5歳以上7歳未満の小児(2期接種)に対して実施しています。 

この機会に,ご家族も含め,それぞれの予防接種歴の確認し,「これまで麻しんに感染したことがなく,2回の予防接種を受けていない方や,過去の接種歴が不明な方」には,麻しんワクチンの接種をお勧めします。

イタリアでは小児に対して麻しん単独のワクチンではなく,MPRV(Morbrillo麻疹,Parotiteおたふく風邪,Rosolia風疹,Varicella水痘)の四種混合ワクチンが採用されております。詳しくは家庭医やお近くのASLにお問い合わせ下さい。

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