コロッセオが2000年以上壊れない理由 古代コンクリートの謎がまたひとつ解明

 2017/04/12

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なぜコロッセオは壊れない

永遠の都ローマで私たちを魅了してやまないコロッセオ。2000年以上の年月が経ってもびくともしないコロッセオの秘密は、一体どこにあるのでしょうか?

その秘密のカギを握るのは、ローマ帝国時代に使われていたコンクリートかもしれません。それはローマン・コンクリートとも呼ばれ、現在使われているコンクリートとは比べ物にならないほど長持ちするようです。近年、この秘密のうちの少しが解明されました。

鍵は火山?

Berkeley Labによると、ローマン・コンクリートは以下のような作り方をされていたようです。

ローマ人は石灰と火山岩を混ぜてコンクリートをつくった。水中の構造物の場合は、石灰と火山灰を混ぜてモルタルをつくり、このモルタルと火山性凝灰岩を木製の型に詰めた。これは海水に触れると瞬時に熱の化学反応が引き起こされる。 石灰は水和され(=水の分子が構造内に取り込まれ)て火山灰と反応し、構造物全体をひとつに固める役割りを果たした。

ローマ近郊の町のティヴォリやヴィテルボなどには今でも温泉があることが知られ、ローマを南下すればポンペイを一夜にして廃墟にしてしまったヴェスヴィオ火山もあります。

ポンペイの犠牲者

このようにローマ周辺には、火山由来の物質を使ったコンクリート制作のための要素が整っていたと言えるのではないでしょうか。

現在の技術を上回る

コンクリートは現代建築には不可欠です。現在よく使われる「ポルトランドセメント(Portland cement)」は、セメントの強固材として200年近く前から使われています。

ですが、耐久性の面ではローマン・コンクリートの足元にも及びません。イタリアには何千年も前からあるコンクリートの港が今だに健在ですが、ポルトランドセメントのコンクリートは「塩水に浸かると、もってもせいぜい50年が限界で、あとは侵食が始まる」と言われています。

エコさも持つコンクリート

優れた点は強度だけじゃありません。ポルトランドセメント製造は環境に良くなくて、そのCO2排出量は今の産業全体の実に7%にも相当するのですが、ローマン・コンクリートはものすご~くエコなんです。

このローマン・コンクリートの原理を今の建築に活かせないかという研究は日本でも盛んに行われています。


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