社会

ローマが観光都市として恥ずべき5つのこと

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世界有数の観光大国であるイタリア。もちろん首都のローマもその中で重要な役割を長年に渡って担い続けています。ローマといえばコロッセオやトレヴィの泉、ヴァチカン市国など、一度は見てみたいものに溢れています。

そんなローマですが、私は常日頃から「なんかローマって本当に観光大国の首都なのかな」と考えさせられることがしばしば。本記事ではそんな気持ちや考えをまとめてみました。なお本記事では、やや偏った、悪い側面(中には限定的なものも)を中心に取り上げていることを先にお伝えしておきます。

1.公共交通機関が整っていない

観光地を見て回るためには歩いてばかりもいられません。若いうちは良いでしょうが、年齢を重ねるにつれてバスや地下鉄の有用性が分かるはずです。さてローマの公共交通機関は一言で言えばめちゃくちゃです。

まず街の主要な移動手段になり得る地下鉄は、先進国の首都としてはあり得ないレベルのたった2本だけ(先日1本加わりましたが、観光客にメリットを与える路線まではまだ開通していないため、本記事では2本としておきます)。

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同じヨーロッパの観光都市であるパリでは14本、バルセロナでは9本、などと比べてみても、いかに劣っているかが分かるでしょう。観光客にとってバスは地下鉄よりも分かりやすく利用できるため、これほどの観光資源を持つローマにおいては準備されて然るべきですが、ローマという街そのものがもつ歴史的特徴や、経済的な問題などを理由にいまだにこれほど乏しい状態になっています。

また地下鉄が使えない場合に頼みの綱になるのがバスですが、バスの使い勝手も非常に悪い。まずはバスの中でチケットが買えないことや、打刻という面倒な仕組みが必要にも関わらず、それに関して一切の注意がないこと、どの時間帯も中心地は非常に混んでいる、さらにバスが全然こないなど、いい状況とは全く言えません。

2.街が汚い

街にゴミが溢れかえり、道路は穴だらけ。さらに悪いことに中心部の空気も悪い。観光スポットがあるということを考えなければ、街に対して悪い印象を与えるための十分な要素が揃っています。

観光地を少し離れればゴミは投げ捨てられ放題、分別もめちゃくちゃなまま回収されないゴミが溢れかえって異臭を放つ。犬だけでなく人までもが糞尿による異臭に貢献してしまう。道路は歩道も車道も穴ぼこだらけで歩きにくく、スーツケースなんて引っ張っていた日には最悪。

早朝に街を歩けばある路地では清掃員がせっせと掃除しています。ですが別の路地では投げ捨てられて粉々になったビール瓶が散乱する。ちょっと外れた路地に入れば本当に謎の臭さがある。主要観光地の近くにある公園が荒れ放題。

例えばコロッセオやトレヴィの泉などの近くなんかは比較的よく掃除されてはいますが、多くの方がご存知の通り、ローマなんてこんなものです。ちょうどこの記事を執筆中に、ローマがゴミで非常事態に陥っているというニュースがテレビやネットで流れていたので驚きました。

3.スリやぼったくりなどの不安要素が多い

券売機で構える女性たち。観光客のチケット購入を強引に手伝ってお金をもらおうとします。

ローマで過ごしている時に、日本と同じような注意の仕方で大丈夫ですか?他のヨーロッパと同様イタリア・ローマも例に漏れずにそうであるだけでなく、ローマはさらに悪い例だと言えるでしょう。

「ローマ 治安」で日本語検索するといくらでも怖い事案が出てきます。私はローマに来て未だに被害に遭わずに済んでいますが、いるところにはいます。そのため、とにかく地下鉄やバス、観光地などの人が集まるところではしっかり注意しておかなければいけません。正直ストレスが溜まるポイントでもあります。ローマで大して街歩きをしていなくても、満員のバスに乗ったりすると注意が必要でその分疲れます。

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また、レストランを選ぶ時も気が抜けません。ただ高いというレベルではなく、法外な料金を求めるお店や、何から何まで勧めてくる店員(これに関しては気質の違いもあるかもしれませんが)、カード支払いの時にバレないうちにチップを上乗せして請求するお店など、うかつに酔っ払えもしません。これらの経験は全てメンバーが経験済みです。常に一定の注意がいるのではないでしょうか。

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以上のように、ローマ観光には「新しい場所を訪れる不安感」なんてレベルではない強力な不安や緊張を私たちに与えてくれます。観光地に向いていると思いますか?私は違うと感じてしまうのです...。

4.観光客への攻撃的な態度

ここまで観光客が多いローマにおいて、未だに観光客に対して卑劣な行動を取る人がいます。それは先ほどの不安感で説明した部分とは違う、「人種差別」などの部分です。アジア人の観光客に対して英語で会話しながら、隣のイタリア人店員とはそのお客の悪口を言っている、なんて場面にも遭遇しました。

相手が言葉が分からないのをいいことに好き勝手言うのは本当にどうかと思います。個人的には、イタリアそしてローマの経済のいったいどの程度を観光という重要な要素が担っているのか、少しは考えるべきだと思っています。もちろん、私(観光客側)からの高慢な「観光客を大切にしろ」という発言は無意味なのは分かっています。

これほど長年にわたって世界有数の観光地に数えられるローマ、少なくとも"イタリア国内"では有数の国際都市は、これほどまでに外国人に理解のない行動があるとは思いませんでした。

通常、観光地の発展において「地域住民と観光客との対立」という避けては通れない動きは必ずあります。ローマ自体の問題なのか、それともあまりに来る観光客のせいなのか、少なくともローマはその「対立」のセクションを越えて次のレベルに進むようなことはないのかもしれません。

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5.総括:観光スポットがあればいいと思っている

最後に全体の問題に通じるものを提示させてもらおうと思います。個人的に、ローマは「観光地があるから、それで良いと思っているのでは?」と感じることが時々あります。

ここ数年、コロッセオやカラカラ浴場、トレヴィの泉など、様々な企業・団体と協力しながら修復作業などが進められています。これは観光スポットに対して観光客を誘致するという意味では正しい行動だと思います。貴重な世界遺産を保存し、当時の状況に近づけようとする市や自治体、委託業者などの努力は並大抵ではないはずです。

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そんな時にふと「なぜ観光スポットだけはどんどん綺麗になるのに、他は変わらないんんだろう」と思わされます。

朝ホテルを出発してラッシュ時のギュウギュウの電車に揺られながらスリが近くにいないか見張る。観光地の着いたら楽しく観光。観光地の移動間でちょっと近道しようとして通った道にはゴミや糞尿が放置されている。お昼を食べてまた観光地周遊。バスの使い方も難しいしスリもいるし、歩くのは歩くので楽しいから頑張って午後も歩き回る。夜のレストラン探しも一苦労したけどなんだかんだ楽しかった。なんてほろ酔いでホテルに帰ってるところに、酔っ払いの若者の外人死ねなんて言葉を浴びせられる。

もちろん、大抵は嫌な思いをしないですむでしょう。こんなことが誰にも起こるわけがありません。大げさにするために敢えて、ローマで私が友達や家族と観光した時に出会った「よくないこと」を繋ぎ合わせてみました。

ただ、この100-大抵=残りの部分を埋めるのが、観光に携わる人の仕事なはずです。「ローマは観光地はよかったし料理は美味しかったけど、他はね...」当たり前の感想です。そして観光地にいながらも、観光スポットそのもので過ごす時間は限られているものです。観光は、観光スポットが全てではありません。

話が逸れてしまいましたが、そろそろローマは独自の観光地にあぐらをかかず、この辺りの問題に対処すべきだと思います。「観光地が特徴的だから観光地の良さを伸ばそう」は思い切りとも取れるでしょうが、何にせよ前述の通り、観光地だけでなく、観光地を含む街の様々なことがあまりにもお粗末過ぎます。

印象を上げるというのはリピーターを増やす上では比較的効果があります。また、これらの状況の改善は観光客よりも現地住民たちに良い影響を与えるものばかりです。

何にせよ、イタリアにのしかかる問題は金&金&金ですが、少ない予算の中でも地道な努力が求められているのではないでしょうか。

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  • この記事を書いた人

ゆうさん

『BUONO!ITALIA』の代表をしています。 ローマ・ラ・サピエンツァ大学に1年間留学。シチリア出身マンマが牛耳る大家族にホームステイし、様々な側面に触れる。イタリア語はCILS C1レベル。 現在は、イタリアの国民性と中小企業経営について卒論研究中。主な執筆記事は、社会問題、旅行、カルチョ、ポップ・ミュージックなど。

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