文学に興味がある人必須!あなたの世界を彩るイタリア文学名著10選

 2017/06/10

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イタリア文学に興味はおあり...?

イタリアの文化や教養的側面を語る上で、必ず外すことができないのがイタリア文学です。文学というちょっと難しいイメージがある方もいるかもしれませんが、必ずしもそうとも限りません。現在使われているイタリア語の由来となった本を書いたダンテや、中高の教科書で誰もが聞いたことのあるであろうボッカチオ、『ピノキオの大冒険』など...イタリア文学を代表する名作家と名作たちを追いかけていきましょう。

1.ダンテ『神曲』

イタリア語原題:La Divina Commedia

14世紀初頭に成立したダンテの長編叙事詩。地獄編・煉獄編・天国編の三部から成っています。詩人ウェルギリウスや恋人ベアトリーチェに導かれ、作者自身がこの三界を巡るという物語です。

中世のキリスト教の世界観を集大成した作品で「地獄では串刺しにされて炎で焼かれる」というようなイメージは、この『神曲』から生まれています。またダンテはこの作品をそれまで使われていたラテン語ではなくトスカーナ方言で記し、これはイタリア語の祖となったため、ダンテは「イタリア語の祖父」とも言われています。

2.ペトラルカ『カンツォニエーレ』

イタリア語原題:『俗事詩抄』(Rerum vulgarium fragmenta)

14世紀半ばに成立した詩集で、恋人ラウラへの愛を主題とし、後世のヨーロッパの抒情詩に大きな影響を与えた作品です。文学に「悩める自我」を最初に持ち込んだ作品としても有名。彼は子供のころからウェルギリウスやキケロなどの古典に心酔し、父から望まれていた法学の勉強をおろそかにして、ラテン文学を読みふけったそうです。

ちなみに、彼は父に秘密でこれらの書物を隠しておいたのですが、ある時に見つかって大目玉を喰らい、目の前で焼かれ、絶望を味わったという話もあります。

3.ボッカチオ『デカメロン』

イタリア語原題:Decameron

14世紀半ばに成立した作品。フィレンツェの3人の青年と7人の淑女が、ペストを逃れて郊外の別荘に避難し、1日1話を10日にわたり順番に話していく物語です。内容は笑い話、お色気、悲劇、皮肉と多岐に及びます。

ダンテの『神曲』と対比して“人間臭い”この物語は別名「人曲」と呼ばれ、ヨーロッパ散文小説の模範となりました。この10人の若者たちは別荘に逃れる前、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会に落ち合います。この教会はフィレンツェの中央駅から徒歩5分ですので、フィレンツェを訪れた際には行ってみるのもいいでしょう。

4.マンゾーニ『いいなずけ』

イタリア語原題:I promessi sposi

1827年発表の歴史小説。1620年代末にスペインの支配下になっていた北イタリアのコモ湖近くの村が舞台です。許嫁の青年レンツォと娘ルチアとが結婚しようとするのですが、横暴な領主ドン・ロドリゴがルチアに目をかけ、臆病な司祭ドン・アボンディオを脅迫して式を挙げさせようとせず、ルチアの母はそれを弁護士に訴えるが…。

マンゾーニはこの作品の第2版を出版するにあたり、フィレンツェの人々の日常語を取り入れ、イタリア国家統一運動(リソルジメント)の傍らで、近代イタリア語の成立に寄与しました。

5.カルロ・コッローディ『ピノッキオの冒険』

イタリア語原題:Le Avventure di Pinocchio

1883年発表の児童文学作品で、多くの人にディズニー映画で知られているイタリアの文学作品です。ジェッペットおじいさんによって丸太から作り出された操り人形のピノッキオは、いたずらの限りを尽くしますが、サメに襲われたおじいさんを助け出したことで、仙女の手によって人間の子供へと生まれ変わります。

実はこの作品、元々はコッローディが借金返済のために書いた新聞小説でした。また本来の結末では、ピノッキオは、彼がもらった金貨に目のくらんだ猫とキツネによって騙され、殺されて木に吊るされるという残酷な最期を迎えています。しかしこれに対して読者から非難が殺到し、コッローディは結末を変更したというエピソードがあります。

【次ページ】近代イタリアの名著たちは続く

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