2016年は特別聖年!
今年2016年は、キリスト教カトリックにとって非常に重要な年である、特別聖年とされています。特別聖年は人々に慈悲を与える年とされ、ヴァチカン市国が保有する4つの大聖堂の扉が開くとされています。
この扉はイタリア語でPorta Santa(ポルタ・サンタ)、日本語で聖なる扉と呼ばれ、この扉が開いている様子をみるために多くの人がローマもといヴァチカン市国を訪れます。
そして2016年が終わると次に訪れる特別聖年は2025年と9年も先!いかに珍しいことがお分かりいただけるかもしれません。先日、4つの聖なる扉を全て鑑賞してきましたので、それぞれについて紹介していきたいと思います。
ちなみに...
ちなみに、この聖なる扉をくぐると何が起こるのでしょうか?
実は、4つ全ての聖なる扉をくぐると、これまでの人生でしてしまった罪が全て清められるというのです!もしあなたに消したい罪があるのなら、早めに訪れることをオススメしておきます(笑)
4つの大聖堂の聖なる扉を訪れる
聖なる扉を持っている4つの教会は、特別に大聖堂「バジリカ(Basilica)」という呼称を与えられており、ローマにはこの4つ以外のバジリカは存在しません。それは、
- サン・ピエトロ大聖堂
- サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
- サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
- サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
となっています。ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂ばかりに目が行きがちですが、その他にも魅力的な大聖堂があります。
1.サン・ピエトロ大聖堂
最もポピュラーなサン・ピエトロ大聖堂では、聖なる扉を通るために少しの間並ばなくてはならないかもしれません。最も混みあっているので、大聖堂の外観や、聖人像などを眺めつつ待ちましょう。
入り口は右側にあり、非常に長い列を並ぶ必要がありますが、予約は必要ありません。最近、予約なしで入れるとの情報が多かったので、一番混み合っている土曜日にあえて向かい、スタッフに聞いてみましたが、要らないとのことでした。
大きな大聖堂にやや不釣り合いなほどの小さな扉。ポルタ・サンタ。入るとすぐ右にミケランジェロ作ピエタがあります!
2.サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
天井の豪華な装飾や絵画が有名なサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂は、それに負けない荘厳さを備えたポルタ・サンタが私たちを待っています。
この大聖堂は、キリスト教カトリックの総本山がヴァチカン、サン・ピエトロに移される前に総本山とされていた場所。それだけあって、圧倒的な大きさをもっています。聖なる扉も他のものよりも大きい印象を持ちました。
そして、多くの方が扉の前で十字を切ってから扉をくぐっていました。もちろんそのような姿は他の大聖堂でも見られましたが、非常に多くの人がそれをしている様子を見ると、なんだか特別なものを感じざるを得ません。
3.サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
中心地から一番遠いことが難点ですが、是非時間を見つけて訪れてみてほしいのがこの大聖堂。広大な中庭を通って大聖堂の入り口に近づくと、普段の入り口より右にポルタ・サンタが。扉に至るまでに歩みを進める中で、次第に気持ちが高まります。
この扉から入ると、とてもとても長い回廊の先に大きなモザイク画が正面に見え、何だか神聖な印象を私たちに与えてくれました。
他の大聖堂に比べて観光客が少ないため、じっくりと聖なる扉を観察してみたいなら、ここがオススメです。
4.サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
テルミニ駅から近く、多くの人が訪れる大聖堂であるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂。ここでも聖なる扉はひっそりと、しかしながら荘厳にそびえたちます。
何といっても見るべきものの多いこの大聖堂においても、この扉はしっかりと存在感を放っていました。ただ、入り口から扉までの間がやや短く、「いよいよ聖なる扉をくぐるんだ」というような感傷に浸る時間はあまりなかったように思います。
さいごに
聖なる扉を巡る旅、いかがでしたか?扉は11月20日まで開いているため、その間にローマを訪れる機会があれば、これらの大聖堂も目的地に加えてみて欲しいと思います。