ちょっとだけ怖い体験
ローマの治安に対して、どのような印象をお持ちでしょうか?イタリアだから怖いという人と、そうは言っても気をつけていれば大丈夫という意見があると思います。
実際のところ、気をつけていれば問題ないのですが、ローマでの留学も2ヶ月が経ち、ここでの生活も慣れてきた頃、とある事件に出会ったのがキッカケで、是非書き起こしておこうと考えました。
タイトルの通り何があったかというと「薬物中毒の少年がバスの窓ガラスを割って逃げた」という事件です。
コトの経緯
ローマ地下鉄B線の終点Laurentina
私は地下鉄B線の終点であるLaurentinaでバスを待っていました。
Laurentinaはバスターミナルがあり、基本的にバスはしばらく停車してから出発するのですが、何だか明らかに変な人がいます。
怪しい雰囲気の少年
2人組の高校生くらいの彼らは、車内をウロウロして、運転手がいないバスのドアを勝手に開閉したり、叫びながら他の乗客にちょっかいをかけたりしています。
これまでに見た不良は、バスの中でひたすら騒いでいるタイプだったので、やや異なる雰囲気にちょっと緊張が走りました。
バスが出発してもやりたい放題
時間が来てバスが出発してからも、彼らはやりたい放題でした。バスのドアの機械部分を強引にいじってバスの移動中にドアを開け、そこから汚い言葉を叫びまくっていました。
また、バスについている非常用のバールを強引に引っこ抜くと、それを使って遊び始めたのです。最初は手すりなどをカンカン叩いているだけでしたが、挙げ句の果てには椅子を叩きまくって破壊しだし、ついにはそのバールを、開いたドアから外に向かってぶん投げていました。
幸い誰にも当たることはありませんでしたが、あまりの衝撃でした。
降りる時に事件が
彼らがバスを降りる時に、最も大きな事件が待っていました。なんと非常用のバールで窓を外側から思いっきり叩き、なんと窓ガラスを割ってしまいました。
幸い全壊は免れましたが、一面にヒビが入ってしまいもう使うことはできません。
そして2人のうちの1人(実行犯)は猛スピードで逃げ、もう1人は残されました。もう1人の方もまさかこんなことをすると思っていなかったようで、やや困惑の表情。
ここで運転手が異変に気付き、警察と新しいバスを呼びます。周辺住民が集まって来て、何というかカオスな状態に。乗客は全員降り、ただただ驚いていました。
薬物
私の通うローマ大学でも、薬物使用者は一定数いるようで、広場などで友人と喋っていると「今薬物っぽいにおいがした」などと普通に言います。彼らはもちろん吸ったことがないのですが、たまにこのにおいがするので、慣れてしまったようです。
先日一緒に遊んでいた友人の1人は、おもむろに黒砂糖のようなものをポケットから取り出すと「マリファナだよ」と言って見せてくれました。さすがにマリファナは人生で一度も見たことがなかったので驚きました。
また、それを当たり前のように吸う友人たち(1人が持っているものを何人かで回している)には、驚きとわずかな恐怖を覚えました。ちなみに、マリファナを持っていた彼は12歳から吸っていると、他の友人が教えてくれました。驚愕です。
また先日のニュースでは、イギリスから逃げてきた少女が、薬物中毒に侵されながらローマの街をさまよっている様子が話題になりました。このように、ローマの若者の中では、薬物が思った以上に身近なところにあったことに驚いています。
思ったより薬物の話が長くなってしまいました。次のページでは、どのようにしてバスでの惨事を回避したらよいか考えてみたいと思います。
安全にバスに乗るには
前方に座る
彼らのような人とバスに乗り合わせてしまった場合、なかなか避けようがありません。ですが共通しているのが、彼らは常にバスの後方部に座るということです。
というのも、だいたい複数人で行動している彼らは、後ろの方にある4人がけのボックス席付近にたむろしていることが多く、前の方にはあまり近づいてきません。
そのため、バスを利用する際は、なるべく前方にいることを心がけると良いと思います。
分からないフリを徹底
ナイフでも突きつけて脅されない限り、日本人の私たちは、分からないフリをしていれば事なきを得るはずです。私は、怪しげな雰囲気の人が載ってきた際は、イヤホンをつけながら、目を合わさないように様子を確認するようにしています。もし話しかけられた場合も、何を言っているか全く分からないかのように振舞うことを徹底しています。
危険な時間帯
特に、彼らがバス内で非行を行うのは、少しバスが空いている時間帯が多いです。あまり人が多いと騒ぐことができませんから。ですから、ラッシュ前後の空いている時間は、やや注意しておくべきでしょう。
まとめ
もともとバス内では、スリやひったくりなどに注意しなければならないのは常識でしたが、こんなことにまで気を配らなければならないと思うと、正直疲れます笑
もちろん、これはあくまでも一例でしかありませんが、バスなどでもなるべく気を抜くことのないようにしていることがオススメと言えるでしょう。
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