トレニタリア(Trenitalia)とは、イタリア国鉄を引き継いだ民間企業です。日本でいえばJRのように、公共交通機関としては非常に重要な役割を担っています。ほぼイタリア全土を網羅するトレニタリアは、高速鉄道であるフレッチャ・ロッサ(Freccia Rossa)やFreccia Bianca(フレッチャ・ビアンカ)などを運営しており、旅行の際には、間違いなくお世話になることがあるはず。
そんなトレニタリアは現地でチケットを購入することができますが、やはり事前にオンラインでチケットを購入しておく方は楽で、安く済ませられるもの。そこで本記事ではトレニタリアのオンライン予約方法について徹底的に解説していきたいと思います。
トレニタリアのオンライン予約方法
トレニタリアのホームページへアクセス
まずはトレニタリアの公式ホームページへアクセスしてください。色々な表示がありますが、まずは右上に書いてある言語表記が英語(English)になっているかを確認してください。もしイタリア語(Italiano)になっていた場合は、英語に直してからスタートした方がより安全でしょう。
【日本語版ページも登場】
ちなみにトレニタリアの日本語版公式ホームページも誕生しています。もし主要都市間のみの移動にしか利用しないようであれば、恐らく日本語版サイトでもしっかりと作動してくれるのではないでしょうか?
旅程を入力
次に旅程を入力していきます。項目は、
- 出発地/到着地(入力式ではなく、バーが出てくるので、そこから選択)
- 片道か往復か
- 日付と時刻
- 乗客の人数(大人、子どもなど)
などになります。
本記事では、10月1日ー4日にかけて、ローマーミラノ間往復の列車を予約するという設定で、予約を進めていきます。
基本情報の確認
さて、次のページでは、あなたの欲しい列車の基本情報を確認しておきましょう。カーソルを上下させながら料金や時間をチェックして最も購入したいと思うものを選択してください。
購入に×マークがついているものがありますが、その電車は様々な理由で購入不可となっていますので、旅程を計画している際などは注意しましょう。
列車の名称
列車にも様々な種類がありますので、自分の選ぶ列車が正しいものか確認してくださいね。
電車の名称 | 種類 | 備考 | |
---|---|---|---|
ユーロシティ (Eurocity、 EC) | ヨーロッパの各都市を結ぶ国際特急列車 | 全席指定。 早い時期に購入すれば割引があります。 予定が確定したら早めの予約を! | |
ユーロナイト (Euronight、EN) | ユーロシティの夜行列車版 | ||
ユーロスター (Eurostar、ES) | 主要都市間を結ぶ最高速列車=日本の新幹線
など | ||
インターシティ (Intercity、IC) | 主要都市間を結ぶ特急列車 | 全席指定。 | |
エスプレッソ (Espresso) | 急行列車 | ||
ディレット (Diretto) | 準急電車 | 全席自由席。 当日券売機で購入するのがオススメです。 | |
レジョナーレ (Regionale) | ローカル列車 |
詳細情報を確認・好きなプランを選択
続きまして、選んだ列車の詳細情報を確認していきましょう。先ほどの列車情報をクリックすると、さらにさまざまなプランや価格帯を選択することができます。ですが、何が何だかわかりにくいので、簡単に解説します。
席のランク(横軸)
横軸は、席のランクやサービスなどを指しています。こちらは基本的に最も安いSmartから売り切れていきます。
ランク | 詳細 |
Standard | 両サイド2席ずつの車両で、最もシンプルな席。ドリンクやスナックの移動販売あり。 |
Premium | 両サイド2席ずつの車両。ドリンクやスナック、新聞(朝の便)のサービスあり。 |
Business Salottino | 4人用の個室(コンパートメント)のようになっている。ドリンクやスナック、新聞(朝の便)のサービスあり。昼と夜の食事時のみ食堂車に。 |
Business Area Silenzio | 片側が2席で、もう片側が1席の車両。携帯電話による通話は禁止されています。ドリンクやスナック、新聞(朝の便)のサービスあり。 |
Business | 片側が2席で、もう片側が1席の車両。 通常の一等席。ドリンクやスナック、新聞(朝の便)のサービスあり。 |
Executive | 片側が2席で、もう片側が1席の車両。中央のテーブルを囲んで6人が座れる個室タイプ(会議室)あり。ドリンクやスナック、食事、新聞(朝の便)のサービスあり。 |
プラン(縦軸)
トレニタリアが提案するプランには様々なものがありますので、こちらもまとめました。基本的に販売開始と同時に最も安いSuper Economyから売り切れていきます。会員登録が必須のカルタ・フレッチャ(Carta Freccia)割引については、別記事で解説できたらと考えております。
プラン | 詳細 |
Base | 最も基本となるプラン。出発前は無料で変更可能。発車時刻1時間後までは、出発駅で一度だけ変更可能。返金は20%のチャージで可能(10€以下の切符は不可)。別方面の電車に、出発時刻の1時間前から1時間後まで10€の手数料と差額で変更可能。 |
Economy | まあまあ安いプラン。正規運賃より割り引いた価格で購入可能。出発日の2日前まで購入可能。1回だけ出発日や時間を変更可能(正規料金との差を支払う必要があり)。キャンセルによる払い戻しは不可。 |
Super Economy | 最も安いプラン。通常価格の半額程度になることが多い。便や座席数限定で割引運賃よりさらに割り引いた価格で購入可能。空きがあれば、出発日の2日前まで購入可能。 キャンセルによる払い戻しは不可。 |
Carta Freccia Senior Da 60anni | トレニタリアの会員カルタ・フレッチャ(Carta Freccia)の会員で、かつ60歳以上の方が対象。 |
Carta Freccia Young Fino 26anni | トレニタリアの会員カルタ・フレッチャ(Carta Freccia)の会員で、かつ25歳以下の方が対象。 |
個人情報・支払い情報を入力
列車情報を入力し、次のページへ進むと、個人情報や支払い情報などを入力するページに移ります。やや複雑な箇所もあるので、注意しながら確認していきましょうね。
会員登録なしで入力
一番上の、Authenticationでは最初にログインなしで進む(Go on without log in)を選択しましょう。そうすることで会員登録などをせずに購入することができます。
個人情報を入力した後、もし、あなたが購入者かつ乗車者である場合、私は乗車者です(I am a passenger too)をクリックしましょう。こうすることで、この下の記入を省略することができます。
乗客の情報を入力
乗客情報を入力します。もし前述の購入者欄にチェックを入れている場合は記入は必要ありません。代理予約や、複数人で旅行する場合は、記入しておきましょう。
また、時々公開されるトレニタリアのクーポンなどをお持ちの場合はDiscount couponに入力するようにしましょう。
追加サービスを確認
会議室や、駅のラウンジなどの利用をオススメしてきます。基本的には無視して構いません。
支払い情報を確認
ここでは支払い情報を確認していきましょう。基本的にクレジットカードを利用することになるかと思います。クレジットカードはVISAとMasterを使用することができます。JCBは利用不可なので注意してください。
カード情報を入力
最後にクレジットカード情報を入力します。記載された指示に従って記入をし、Continueボタンを押します。
購入完了、チケット確認
チケットが購入できた場合、あなたのメールアドレスに予約確認書とPDF(上の写真)が送付されてくるはずです。それに従ってPDFファイルを開き、確認しましょう。チケットは印刷するか、スクリーンショットを取ってスマートフォン内に保存するかなどして、QRコードと電車の詳細を駅員に提示できるようにしておきましょう。
当日
さて列車に乗る当日になりました。トレニタリアは、原則列車出発の20分前には駅に到着していることを推奨しているため、逃すことのないよう、なるべく早めに駅にいるようにしましょう。
駅の電光掲示板で番線を確認したら、その番線まで歩き、そこから乗り込みます。打刻などは必要ありません。自分のチケットに記載された車両番号や席番号を間違えることのないように、列車に乗り込んでください。
これでトレニタリアは完璧!
いかがでしたか?オンライン予約を使えば、トレニタリアをとても快適に利用することができます。しっかりと計画を練りながら、楽しい旅行にしてくださいね。
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