誰もが知ってるニュースター?
イタリアは私たちが思っている以上に聴くジャンルから国まで様々で、英語やスペイン語の楽曲も非常に親しまれています。
そんなイタリアにおいて2016年夏、1人の若者がイタリア音楽界に大きな旋風を起こしています。その名もFabio Rovazzi(ファビオ・ロヴァッツィ)。ローマ在住の私ですが、大学生に彼のことを聞くと、彼が誰でどんなことをしているか知らない人は一人もいませんでした(私調べ)。
本記事ではそんなRovazziの人生や楽曲を追いかけてみたいと思います。
Andiamo a Comandare
Fabio Rovazziはミラノ生まれの1994年生まれで、2017年2月現在22歳の若者です。そんな彼が一躍有名になったのが、彼のデビュー曲Andiamo a Comandareでした。
この何とも言えない独特のリズムに多くのイタリア人がはまりまくりました!毎夏1曲だけ選ばれるCanzoni dell'estate(夏のヒットソング)に彼のAndiamo a Comandareが選ばれたほど。
ですが、何でもないラッパーが突然ここまでブームを起こすわけがありません。もともと彼は何をしていたのでしょうか?
ストーリー
高校留年をキッカケにビデオを撮り始める
普通の高校生だったRovazziは高校4年生の頃の留年(イタリアの高校は5年制)をキッカケに持て余した暇な夜に、彼の地元ミラノのディスコを訪れ、夜の様子を動画として紹介し、ネット上にアップし始めます。
これに目を付けたディスコの中には、彼にお金を払って紹介動画を作らせたこともあるそうです。そして、次第により良い動画を上げることが出来るようになった結果、徐々に人気を上げていきます。
Facebookで動画をアップ
本格的にビデオを作っていこうと考えた彼は、ビデオの作り方を独学で勉強しました。そして、彼は動画をFacebookのページにアップしていきます。
「土曜夜の誘いを断る方法」や「浮気がバレそうなのを隠す」など、面白い動画を次々とアップしていきました。
彼のビデオの中でも最も有名なのが、“Come risolvo i problemi di coppia”(カップルのいざこざの解決法)というものです。
ネット上にアップされたこの動画は900万回再生、9万いいね、47万回のシェアを獲得しました!ネット上では相当有名になりましたね。
ラッパーたちとの交流
その後、彼はネットでの知名度を得る中で、イタリアの若手ラッパーFedezと知り合うことになります。FedezのYouTubeやInstagramにはしばしばRovazziとの写真や動画が登場するようになりました。
これをキッカケにして、2015年ラッパーのJ-AXがプロデュースする番組やFedezの新曲PV Non c’è due senza trash に友情出演することに(全裸で走っています)。
この辺りからネット上だけでなく、さらに若者の中でFabio Rovazziが知られていくことになりました。
続きを見るオーディションを勝ち抜いた実力派!イタリアを代表する人気ラッパーFedezとは
音楽を作りたい!
Rovazziはもともとエレクトロニックな音楽が大好きでした。そこで彼は交流を深めていたFedezやJ-AXらに友情出演を依頼し、エレクトロニック×ラップの面白い楽曲を作りました。それがAndiamo a Comandareです。
前述の通りこの歌は超人気で、再生回数も約1億2000万回!
また同夏にはJ-AX&FedezのVorrei ma non postoのPVにも出演。こちらも2016年大ヒットした一曲です。
楽曲の2番で彼が一瞬だけ登場しますよ!
冬には新曲も!
ちなみに2016年末には新曲Tutto Molto Interessanteも登場し、こちらも大人気です。
SNSがすごい
RovazziはとにかくSNSでの影響力が凄まじく、Instagramのフォロワーは約100万人、Facebookのフォロワーは50万人。今後の彼の投稿や新曲にも目が離せませんね!
https://www.instagram.com/p/BPU1eNCgSov/
彼の評価は?
そんなRovazziですが、イタリアではどのように評価されているのでしょうか?一言で言うと「面白い、好き」と「しょーもない、ひどい歌」の二極化です(笑)
彼の楽曲はリズム的にはすごく面白くて聴きやすいものの、歌詞だけでなく全体的なくだらなさなどから敬遠する人も一定数います。
また、もともとは面白動画をあげていただけだったのに突然歌手デビューしたため、その辺りで「歌手」としては受け入れられていないという面もあります(Rovazzi自身も自分は歌手ではないと言っています)。
ちなみにイタリア在住の日本人からは全体的に評価が高いです。やはり外国人目線だと、リズムの楽しさが重視されるからでしょうか?
さいごに
いかがでしたか?まだ楽曲は2つしか出していないRovazziですが、今後はどうなるのでしょうか!これからも何か面白いことをしてくれそうなRovazziには密かに期待しています!