海鮮だけじゃないジェノヴァ
ジェノヴァといえば新大陸を発見したコロンブスの故郷として有名な北イタリアの都市です。
またその海鮮料理もまた「アドリア海の女王」ヴェネツィアに引けを取りません。
それもあって、ジェノヴァは港周りを中心に取り上げられることが多いのですが、実はジェノヴァの教会はとても華やかでおすすめのスポットなのです。
今回はその中でも筆者お気に入りの3つの教会を解説していきます。
サンティッシマ・アンヌンツィアータ・デル・ヴァスタート教会(Basilica SS.Annunziata del Vastato)
ジェノヴァのピアッツァ・プリンチぺ駅から続くバルビ通りを進んだ先の広場にある教会です。
内部はバロック様式、ファサードは新古典様式で比較的新しく、1830~1840年頃に建設されました。
この教会は第二次世界大戦中に爆撃を受け、礼拝堂の多くが破壊されたという歴史があり、その跡が今でも見受けられます。
サン・ロレンツォ大聖堂(Basilica di San Lorenzo)
1100年に建設が開始された大聖堂で、建設当初はロマネスク様式の教会でしたが、後にゴシック様式に改められました。
ファサード・内部ともに白と黒の大理石を組み合わせた縞々模様が特徴的。
後陣とファサード側のステンドグラスは非常に美しいので、昼に訪れるのがおすすめです。
サンティ・ヴィットーレ・カルロ教会(Parrocchia dei Santi Vittore e Carlo)
17世紀に建設された教会で、大学宮殿(現ジェノヴァ大学)の隣にあります。
この教会にある「幸運の聖母(La Madonna della Fortuna)」は伝説によると、難破したアイルランド船の船首像だったと言われています。
ピアッツァ・プリンチぺ駅から伸びるバルビ通りにあるので、王宮を見た後に訪れるのもいいでしょう。
ジェノヴァの教会はなぜ豪華?
ここで取り上げた教会の他にも、豪華なつくりをした教会はいくつか存在しますが、なぜでしょうか。
それはジェノヴァが中世においては海洋王国として強大な力を持ち、軍事・商業・銀行業で権威を振るっていた歴史が背景にあります。
ヨーロッパでかつて大きな需要があった香辛料を、中東商人を介さずに、自ら手に入れる航路を開拓したジェノヴァ人たちは巨万の富を築くことが出来たのです。
教会の豪華さは、ジェノヴァが持っていた海洋国家としての権威を語らずには説明できないともいえるでしょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
海鮮や宮殿だけではないジェノヴァの魅力は、こうした教会にもたくさん詰まっています。
ジェノヴァを訪れたときには、是非ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。