レンツィ首相、辞任へ
イタリアの首相である、マッテオ・レンツィ首相が辞任するようです。
辞任の背景には、イタリアで行われた憲法改正への国民投票の結果、改憲反対が過半数を占めたことがあります。
今回の国民投票では、上院と下院が全く同じ権限をもつ現状を改め、上院の定数を大幅に削減するなどの改憲案が提出され、レンツィ首相はそれを推進していました。つまり、今回の国民投票は実質的に首相の信任を問うものとなっていました。
今回の改憲案否決を受け、首相は引責辞任という形をとったものとされています。
イタリア人たちの見方
現地で生活していて感じたのは、選挙前から全体的にNoが突きつけられる可能性が高かったということでした。街ではどこにも選挙ポスターが貼られていましたが、Noを押し出したものの方が多かったです。
若者はNo
特に、若者は圧倒的にNoに投票していました。周囲の友人でも「俺はNoに投票する」と主張していた人も多かったです。また、大学内でも積極的にデモ活動が行われていました。
その一方、比較的高齢の人たちはSiを選んでいたようです。私の印象からすると、改革を進めるSiの方が若者が支持するイメージが強かったのですが、イタリアの場合は全く逆の現象が起こっていました。
ある人の理論
特にこれが若者の主張と全て重なるかといえばそうではありませんが、若者の中には「レンツィはイタリアをドイツのようにしようと改革を進めている。俺はドイツが嫌いだからNoだ」という意見もありました。
イタリア人の若者には、ドイツを嫌う人もいるので、そういったイメージからもレンツィ首相は今回弱かったと言えるでしょう。