BREXIT、イギリスはEU離脱へ
現地時間6/23に行われた国民投票により、イギリスのEU離脱が決定しました。
イギリスで23日に行われたEU=ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問う国民投票は開票の結果、離脱の票が過半数を占め、離脱派が勝利しました。
情報源: 英国民投票 離脱派が勝利 キャメロン首相辞意 | NHKニュース
この決定により世界中がかなり急激な変化を見せることが予想されていますが、イタリアでは具体的にどんな事態が起こる可能性があるのでしょうか。イタリアメディアの論評を要約していきます。
経済的な問題
食品業界に打撃
イタリアは総輸出量の5.4%をイギリスに輸出しています。特に食品関連での依存度は高く、イタリアンレストランが非常に多いイギリスに対し、イタリアはこれまで多くの食材を輸出し続けていました。
特にワインの輸出量は著しく、2014年には657万ユーロ(約70億円)、2015年には745万ユーロ(約80億)という莫大な量をイギリスに輸出していました。
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今後、イタリアの食品には関税がかけられる、つまり値上がりします。そうなるとイギリス国内でイタリア産食品の消費は落ち込むでしょう。
有名自動車メーカーに打撃
イタリアの自動車輸出全体のうち10%はイギリスが占めており、イギリスが非常に重要な市場であることは言うまでもありません。今後これらにも関税がかかります。ジープやフェラーリ、フィアットなど、トップメーカーを抱えるイタリアは今後苦境に立たされるでしょう。
地方産業にも打撃
また、食品や自動車メーカーの工場を多く持つ州は、州の産業そのものが危機に陥るかもしれません。
特にバジリカータ州のメルフィなどはこの例に当てはまり、産業の8割を自動車産業に依存していることから、危機が叫ばれています。
そして、それぞれの州ごとにみても、イギリスへの輸出に依存している国は多いようです。バジリカータ州は15%、アブルッツォ州で10%ほどとなっています。
次のページでは、入国に関する問題について取り上げます。