皆さんはチャンネル「イタリア語だったらどう?」をご存知でしょうか?イタリア語を勉強している人の中で、徐々に知名度が上がっている、YouTubeのチャンネルです。管理人のダヴィデ(Davide)さんは、日本語を独学で勉強し、日本語能力試験のN1を獲得した超実力者で、その経験を活かしながら、動画でイタリア語の勉強について、様々な知識を私たちにもたらしてくれています。
そんなダヴィデさんが2017年11月、そのYouTubeチャンネルをさらに発展させた書籍『イタリア語だったらどう?』を出版しました。
普通の参考書と一味も二味も違い、「本当にイタリア語で話したい!」と願う人のための素晴らしい書籍を作った彼とは、一体どんな人物なのでしょうか?
本記事では、ダヴィデさんの生い立ちや日本語の勉強方法、そして本書籍『イタリア語だったらどう?』の特徴や、それに込められた思いについて、取材いたしました。
ダヴィデさんと日本の出会い
Q.日本語を勉強し始めた「きっかけ」はなんですか?
僕が小学生の頃、ポケモンゲームがすごく流行っていましたね。僕の一番好きなゲームだったので(実は今でもそうですけれど!)、数年で楽しく友達とやっていました。中学校の1年生になってから「こんな楽しいゲーム、いったい誰が作ったんだろうかな」と思い始めて、ネットで調べたら「日本人だ!」と出てきました。
あの時から、僕の人生がホントに変わったんですね。最初はスカイプで、ランダムで添削した日本人をカメラで連絡して「ワタシはタベルすし、タベルすし!」としか言わなかった... 今考えれば、あのかわいそうな日本人が...(笑) !ということで、ポケモンがきっかけになったと言えますね。
中学校からずっと、日本語を勉強してきました。11年間ぐらいです。もちろん、今でもですね!外国語の勉強というのは末がないものなんですからね。
Q.どうして独学で勉強を始めようと思ったのでしょうか?
実は最初は学校を通おうと思っていたのですが、調べてみたら僕の街に日本語の学校はないと出てきたんです!僕の住んでいる街は田舎じゃないですけど、人口が5000人だけぐらいなのでちょっと小さいところですね。というわけで日本語の学校なんて、ありません。。。
本当は、僕の女友達のお母さんが日本に住んだことがあったので、そのお母さんに3、4回プライベートレッスンを受けたのですが、僕の街からすごく遠くて、レッスンより電車旅行のほうが長かったのですぐに諦めました。ということで、独学で勉強する方法しかありませんでしたね。
独学というのはもちろんあり得るだと思うのですが、やはりちょっと「独学に合わせた頭」が必要ですね。独学なら導いていく先生がないので、実用的な勉強を自分で作ることぐらい自分自身の「裁判官」にならないとダメです。
これが独学のデメリットかもね。大きな勇気と意識力が必要だということです。
メリットは、今インターネット時代なので、ちょっとググってみれば先生の代わりに使えるものがホントにたくさん出てきます。でも一番良いメリットは、他人が選んだ教科書などを使わずに、自分が選んだ、自分が好きな作品で勉強できるということです。
例えば、ある歌手が好きな場合は、その歌手の歌詞を訳してみれば勉強がもっともっと楽しくなります。文法の説明などは、独学者むけのテキストやインタネットがたくさんありますね。
日本語を勉強し続けたダヴィデさん
Q.何年くらいで、今の日本語のレベルになりましたか?
中学校の頃からノンストップで11年間ぐらい勉強してきましたのですが、能力試験に合格するように、ということで本気で勉強したのは3年ぐらいです。
高校生の頃、初めて「日本語能力試験に合格してみよう」と思ったら、思い切ってN2をやってみましたが、やはり不合格でした。あの時に、「あぁ、まだまだだな」と思って、あの時まではちゃんと勉強してなかったということが分かりました。
ということで、日本語能力試験に合格したいという目標で、ちゃんと真面目に毎日8時間ぐらい勉強しはじめて、3年でそれぞれ、N3, N2, N1に合格できました。やはりなんか具体的な的は本当にカギになると思います。
Q. ダヴィデさんが日本語を全力で勉強した経験は、この書籍にも影響を与えていますか?
はい、そうですね。僕はずっと独学で勉強してきたので独学者のニーズがよくわかります。
まぁ、「独学者のニーズ」というより、「教科書などの欠点」がよくわかるということです。僕が勉強していた作品などがすべて足りなかったんです。ということで、「これは、なんでだろう?」「この文型の理由は、なんだろう?」「なんで動詞がこんなふうに活用されているのだろう?」との疑問の連続でした、最初は。
ネットで、日本語教師や学生の掲示板にも聞いてみたら、曖昧な返事だけがやってきました。これですね。曖昧さが大嫌いで、それが独学者の一番敵だと思います。「独学者の私が一体なんで今、この文型を丸暗記で勉強して、2、3年後に偶然でこの文型を理由を理解しないとダメなの?今すぐ理由を理解したい」という感じですね。
だから、こういう経験に基づいて、「イタリア語だったらどう?」のテキストはなるべく、曖昧さを避けて詳しい説明を入れました。「独学者がいつもいつも、物事の「理由」を理解できるように」。これが僕の勉強法のポイントです。10年以上の経験で分かってきたコツなどは今、テキストにしました。
Q. イタリア語を勉強している日本人についての、印象を教えてください。
外国語を勉強するというのは、みんならしいものではないと思いますので、誰かが外国語 を勉強していきたいと思えば、視野が広い、発見していくやる気がある、頭がいい、オープンマインドな人であるという証拠だと思います。
だから僕は、イタリア語を勉強している日本人の中に、いつも素晴らしい方々だけに会えました。みんなが「ナポリに住みたいですから」とか「イタリアン料理人になりたいですから」「イタリア旅行中、すべてを理解したいです」と、具体的な的を追いかけてイタリア語を勉強しているんです。
これはホントに素晴らしいですね。さっき言っていた通り、目標が良い勉強法の一部ですからね。
一方、多くの人は「あぁ、イタリア語を話せない。。。恥かしい!」と言って喋れないんですが、これは普通だと思います。心配不要です!最初は僕も自信を持ていなくて全然日本語で喋れなかったんです!普通ですよ!みんなが、いつもゼロから始まりますね。
ということで、今日は自分の喋り力が0なら、ちょっと喋ってみれば、明日は0,1になるじゃないですか!毎日ちょっと喋れば(一人でもいいです)、1週間後、レベルが1になるじゃないですか!さぁ、はずかしがらないように頑張っていってね。みんなが、ゼロから始まりますので。
この書籍について
Q.だからこそ、ダヴィデさんはこの本を作ろうと思ったんですね?
実は「イタリア語だったらどう?」の本は、チャンネルの「エキストラ」ような作品として作りました。
「チャンネルの視聴者が、いろいろな動画の内容が綺麗にまとめているテキストが必要かも」と思って、みんながいつでもどこでも使える本を作ろうと思いました。
もちろん、この本は動画のトランスクリプションだけじゃなくて、カラフルな説明、エキストラ情報、便利な表、イタリア人が毎日使うジェスチャーの表、ユーチューブのコメント欄に現れた「よくある質問」の解説、練習問題も入れました。まるで、「イタリア語だったらどう?」チャンネルの内容が綺麗に表された作品です。
Q.この書籍をつくりにあたって、大変だったことを教えてください。
「イタリア語だったらどう?」のテキストを作ろうと思ったのは3ヶ月前ぐらいです。最初は来年に出す予定だったんだけれどね。ということで最初、「あぁ、出版まで12カ月があるなー。よっしゃ、これからの1年でゆっくりと作っていこう」というアイディアでした。。。
でも、フェイスブックでこのアイディアのことを投稿してみたとき、「欲しいです!」「必要です!」というメッセージがたくさんやってきて、その素晴らしい言葉が僕にアイディアを変わらせました!ということで、クリスマス前に出版したい!という気持ちで、1年でやるべきだったことを、2か月でやってしまった!目にものもらいが出てきたぐらい、本当に大変でした。。。
2か月で、毎日10、11時間ぐらい頑張りました。「イタリア語だったらどう?」のコミュニティの方々に日本語部分の添削の手助け求めたので、それは本当に助かりました。なんという素晴らしいティームでした!みんなで頑張りって、本当に素晴らしい経験でした。「コミュニティ」という言葉の力を感じました。
Q. どんな人に、この本を使ってもらいたいですか?
「イタリア語だったらどう?」のテキストは、イタリア語を楽しく実用的で独学で勉強していきたい人におすすめします。イタリア語だけじゃなくて、イタリア語文化やジェスチャー、豆知識なども知りたい人にもおススメしますね!ゼロから始まる講座なんですが、中級の人にも便利で面白いテキストになるぐらい、詳しくやコツ、豆知識が多いです。
でも注意してね!革新的な勉強法を試してみたくない、曖昧さが好きな、丸暗記で覚えていきたい、いつもの教科書っぽい例文だけを使いたい人には... おススメしません!
ありがとうございました。
ありがとうございます!ユーチューブとアマゾンで待っていますね!
書籍情報
目次
1:イタリア語の発音/2:挨拶と自己紹介/3:人称代名詞/4:動詞の現在形/5:名詞/6:不定冠詞/7:定冠詞/8:形容詞/9:これそれあれ/10:数え方/11:何時ですか?/12:所有形容詞/13:疑問詞/14:右と左/15:副詞/16:天気と日付/17:悪い言葉/18:前置詞/19:近過去/付録(イタリア旅行、身振り手振り辞典、語彙など)