【2018.08更新】イタリア留学のためのビザ申請[書類準備]徹底解説

【2018.08更新】イタリア留学のためのビザ申請[書類準備]徹底解説

ゆうさん

学生時代にローマ・サピエンツァ大学に留学し、シチリア出身マンマが統べる大家族にてホームステイ。今は日系企業で国際提供業務に従事する社会人3年目。イタリアで仕事をする機会を細々と狙っています。サザンオールスターズとサンドウィッチマンが大好き。

ビザ申請の書類総まとめ!

以前の記事「イタリア留学のためのビザ申請徹底解説」でビザを申請するための手順を丁寧に解説しました。

ですが、あまりにも内容が多く、やや分かりづらくなってしまっていました...。そのため本記事では、新たに[書類準備編]の記事を設け、ビザ申請のためにどのような書類を用意すべきなのか、より詳しく解説します。

ビザ申請書類

自分のビザ申請においてどのような書類が必要になるのかを確認します。大使館・領事館で求められる資料はかなり多いかつ、申請に時間を要するものが含まれている場合があるので、しっかり綿密な準備を練るようにしましょう。

大使館のホームページに丁寧なチェックリストがあがっていましたので、それを参考にして、最も皆さんが留学されるケースである「語学留学」と「派遣留学」についてリストを作成しました。

 

 

必要書類

1

長期(91日以上)Dタイプのビザ申請用紙

2

近影カラー証明写真 (35 x 45 mm/背景は白)1枚 ―申請用紙に貼付のこと

3

パスポート(ビザ失効日=帰国予定日より3ヶ月以上の有効期間と未使用のページが2ページ以上残っているもの)

4

パスポートのメインページのコピー

5

・日本国籍保有者: 直近(1週間以内)の住民票

・それ以外の国籍の保有者: 在留カードとその両面のコピー 

6

住居に関する書類(賃貸契約書、寮などの入居証明書、ホームステイ先からの受け入れ承諾書、など)

7

・留学資金が自己資金の場合: 資金の入っている銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産

    状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー

・親が資金提供する場合: 所定の保証書、実印登録証明書、資金の入っている保証人名義の銀行口座

 (過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー、およびパスポート

 のコピー

・奨学金を受給している場合: 奨学金発給証明書 

8

入学許可書(授業内容、レベル、授業時間数、期間が明記されているもの。レターヘッドに印刷し、校長の署名のある正式なものが必要です)

イタリアの大学からの入学許可書/受入れ承諾書

9

・教育監督局(州など)より教育機関として認可されていることがわかる書類

・経営母体の登記簿謄本(商工会議所に法人登録されている場合のみ)

日本の大学からイタリア総領事館にあてた英文ビザ発給依頼書

10

学校への支払いが完了していることを示す書類

両校のあいだで取り交わされた交換留学協定書のコピー

11

滞在の全期間をカバーする、医療費の項目が無制限の海外傷害保険の契約書

12

申請料(現金にてお支払いください)

このリストをもとに、学生ビザでの必要書類などについてまとめていきます。

1.長期(91日以上)Dタイプのビザ申請用紙

visa_tokyo-001

ビザの書類(東京)

就学ビザはDタイプのビザ申請書(東京および大阪)(PDF)を使って準備しましょう。パスポートサイズの写真(45mm×35mm)を右上に貼り付けます。申請書の書き方は、イタリア留学専門会社 A Domani!に載っているので、参照してください。

A Domani!による申請書記載例(PDF)(めちゃくちゃ助かりました。ありがとうございます。)

2.近影カラー証明写真 (35 x 45 mm/背景は白)1枚

証明写真が必要になります。最寄り駅のそばにある証明写真機で良いので、写真を撮っておきましょう。証明写真は、のちのちイタリア国内で行う滞在許可証や大学等の学生証などにも利用する場合があるので、1度撮っておいて損はないはずです。

3.パスポート

帰国予定日より3ヶ月以上(90日以上)の有効期間かつ、最低2ページ以上の未使用ページが必要となります。これらはビザ申請時から受け取り時まで、大使館に預かられることになっています。そのため、ビザを受け取りに行く際の身分証明のためにも、手元にパスポートのコピーが残るようにしてください。

4.パスポートのメインページのコピー

パスポートのメインページ(写真などがあるページ)も必要になります。一応多めにコピーしておくとよいでしょう。

5.住民票

住民票

・日本国籍保有者の場合は、直近(1週間以内)の住民票が、それ以外の国籍の保有者の場合は、在留カードとその両面のコピーが必要になります。

6.住居に関する証明書

記入例(詳細はPDFから!)

イタリアでの住居先と連絡を取って、住居証明書を作成してもらう必要があります。受け入れ先の大家さん(もしくは大学寮の担当者など)の署名・賃貸契約書、寮などの入居証明書、ホームステイ先からの受け入れ承諾書などでしょうか。彼らの身分証明書のコピーも必要なはずです。

2017年から、住居証明書の書類のフォーマットが統一化されました。ホームステイの方や、アパートなどを個人契約される方は、こちらのPDFファイルをダウンロードして、記入を行ってください(イタリア語版ビザ申請書類ページより)。

記入欄の確認を

この書類につきましては、原則、申請者(あなたの情報)以外の欄は、全て大家さんが記入することになっているはずです。ですが、2018年8月現在も、いまいちイタリア大使館側の姿勢は統一されておらず、「申請者情報でさえ大家さんに記入してもらわなければならない」と説明し、突っ返す人もいます。

そのため、書類の提出の際には、「1.申請者情報を自分で書いた書類」「2.全てを大家さんに書いてもらった書類」2種類を用意し、まずはルール通り1を提出、そして「この欄はあなたが記入したのか。それでは受け付けられない」などと言われた際には2を提示するようにしましょう。筆跡なども確認してくるので、そのような姿勢で臨んだ方が安全です。

こちらに、記入例を解説したPDFを掲載しておきますので(BUONO!ITALIAオリジナル)、内容に迷った場合、または大家さんに「どうしたらいいの?」などと尋ねられた場合は、このファイルの内容を確認しつつ説明してもらえたら、と思います。

【2018.08】住居証明書は原本?コピー?

「2017年より、住居証明書は原本が必要になった」との情報があります。もし、その情報が正しい場合、原本をステイ先から送付してもらう必要があります。国際郵便などにはかなり手間がかかるので、早いうちに綿密な準備をしておきましょう。

ただし2018年8月に、編集部のメンバーがビザ申請を行った際は、申請者の情報は自分で記入、ホストの情報は彼女に記入してもらいました。そして、スキャンした書類をメールでやりとりし、それを印刷して提出しましたが、無事受理されました。

ちなみに、この時の窓口は、日本人の男性職員だったとのことです。この辺りは、窓口の職員によって対応に差があるため、確かなことは言えませんが、こうした事例もあります。

7.経済手段

1か月に8~10万円の費用が見積もられているため、1年の留学の際は、90~120万程度の資金が必要なはずです。必要な書類は、以下の2.3種類です。

  • 留学資金が自己資金の場合: 資金の入っている銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー
  • 親が資金提供する場合: 所定の保証書、実印登録証明書、資金の入っている保証人名義の銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー、およびパスポートのコピー
  • 奨学金を受給している場合: 奨学金発給証明書

対応はまちまち

準備が非常に面倒だったので、私の口座に家族からの資金をそのまま振り込みましたが、何も問題ありませんでした。ですが、「その資金の出所はどこ?」と聞かれ、親だとバレた結果、再度書類を作り直しになったケースもあれば「祖母から資金提供を受けた」として、何とか免れたケースも。

2017年以降、大使館・領事館の申請は、より厳しくなってきているようです。

8.入学許可書/受入れ承諾書(交換留学限定)

イタリアで通う大学や語学学校などからの入学許可書が必要です。

9.日本の大学からイタリア総領事館にあてた英文ビザ発給依頼書(交換留学限定)

以前は大学の在学証明書が必要でしたが、それが廃止された代わりに、日本の大学からイタリア総領事館にあてた英文ビザ発給依頼書が必要になったようです。

10.両校のあいだで取り交わされた交換留学協定書のコピー(交換留学限定)

11.海外傷害保険の契約書

http://croatia.kororo.jp/0days/img/hoken2.jpg

海外保険の例 http://croatia.kororo.jp

どのような事故に対して、いくら支払われるかという書類がついた状態にしておきましょう。滞在の全期間をカバーする、医療費の項目が無制限で、死亡時1000万以上の保険が必要となります。

12.申請料(現金)€50

2016 年 2 月から必要になりました。日本円で問題ありません。私が訪れた2016年7月は6000円でしたが、私の先輩の時は7000円だったので、通貨レートを確認すればおおよその推測ができるはずです。

【2018.08】就学ビザ・申請料撤廃!

読者の方から、就学ビザの申請に必要とされてきた5-7,000円程度かかっていた申請料が、無料になったとの情報をいただきました。

これらの書類をすべて揃えて初めて準備完了になります。本当に書類が多くて面倒くさいのですが、何とかやりきらなくてはいけません。

以前は必要だった書類

ちなみに、大使館側が作ったリストの中には、昨年までは必要とされていたのに、今年は省略されているものもあるようです。

大使館のホームページにしっかりと「リストにない書類の提出を求める場合があります」と何だか元も子もないことが書かれていて、失望するのですが、一応、過去に必要とされたものも持って行ってみてもいいかもしれません。

書類詳細
入学許可書・授業証明書休学留学や語学学校の留学の方は、入学許可証に加え、「授業料支払い証明書」と「週20時間以上の授業時間数を証明するもの」が必要でした。
大学等の在籍証明書現在あなたが大学生の場合、通っている大学から証明書を発行してもらう必要がありました。
交換留学証明書交換留学の人は必須の書類でしたが廃止されているのでしょうか。もし余裕があれば通っている大学から証明書を発行してもらいましょう。

書類準備時の注意点

その他、イタリア大使館に記載があった注意点をまとめておきます。

  • 申請書の言語は基本的に英語かイタリア語
  • ビザ申請は出発の90日前より受付
  • 手続きには最大3週間かかるため、余裕をもって
  • 必要書類に不備がある場合、申請は受理されない
  • 全ての書類は念のためもう一部コピーを
  • 申請は必ずご本人が来館

さいごに

いかがでしたか?チェックリストを確認しながら丁寧に資料を作成していけば、きっとビザ申請を突破できるはずです!

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