イタリア代表の若手ってどうなの?
皆さん、最近のイタリアサッカーについてはご存知でしょうか?サッカー・イタリア代表(通称アッズーリ)といえば、2006年のFIFA W杯・ドイツ大会を優勝し、数々の名プレイヤーを生み出してきた、世界トップレベルのチームでした。
そんなイタリアでしたが、最近は世代交代の遅れや内部対立問題などもあり、ヨーロッパやW杯でなかなか結果を出せない低迷期に。そして2017年には、W杯本大会出場をかけたプレーオフに敗れ、60年ぶりにワールドカップを逃すという、最悪の事態に。
そんな暗黒時代を過ごしているイタリア。ですがそんな時期にあるからこそ、これまで曖昧にしてきた内部抗争や癒着、選手の世代交代など、様々な問題に対処することで膿を出し切り、新生アッズーリにならなければならない時が来たのです。
今後のイタリアは、2021年のEUROと2022年のカタールワールドカップにおいて結果を出すことが必要となります。そのためには、これまでベテランに頼っていた部分に若手がどんどん進出し、新しい力が加わる必要があるでしょう。
そこでこの記事では、今後のイタリア代表を担っていくであろう若手選手(23歳以下の選手)でベストイレブンを組み、今後のイタリアを占ってみようと考えています!
編集履歴
【2020.07編集】ジャンルカ・マンチーニ、ステファノ・センシ→アレッサンドロ・バストーニ、サンドロ・トナーリへ変更
イタリアの未来を背負う11人
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ
説明不要のイタリア代表正ゴールキーパー。偉大なレジェンド、ブッフォンと同じ名・ジャンルイジを持つ彼は、まさに名実共に彼の正当後継者と言えるでしょう。
17歳から代表、ACミランのトップチームでプレーしており、身体能力に加えて予測能力の高さがすごい。
なによりも彼の活躍を支えているのは、強靭なメンタル。デビューした17歳から常に落ち着き払ったプレーが光っており、大舞台にも動じることがありません。また、自分のミスから失点するようなことがあっても、気落ちするとか、繰り返しミスをするなどの場面はなく、淡々と自分のプレーをすることができます。
今後は、ミランでも代表でも、CLやW杯などのトップレベルでの国際経験を積むことができるかが、さらなる成長のカギと言えるかもしれません。
基本情報
- 名前:ジャンルイジ・ドンナルンマ(Gianluigi Donnarumma)
- 生年月日:1999年2月25日
- 身長・体重:196cm・90㎏
RSB:ダヴィデ・カラブリア
カラブリアは、10歳からACミランのユースに所属する生粋のミラニスタ。初めてのトップチームでの出場機会は、2014-15シーズンの1試合。その後はユースと行き来をしながら徐々にトップチームに馴染むように。
身体はそれほど強くないが、テクニックとスピードで相手と対峙し敵陣深くまで切り込みます。
ミランでは同じポジションでプレーするコンティに比べて守備に対する意識が高く、既に様々な役割をこなす選手になりつつあります。20/21シーズンは、攻守においてかなり飛躍的な成長を見せており、躍進するミランを支えています。
基本情報
- 名前:ダヴィデ・カラブリア(Davide Calabria)
- 生年月日:1996年12月6日
- 身長・体重:177cm・70㎏
CB:ダヴィデ・ベッテッラ
インテルのユース育ちのCB。18/19シーズンにアタランタに700万ユーロ(約9億円)というかなりの移籍金で移籍。19/20シーズンは、セリエBのペスカーラ、20/21シーズンは同じくセリエBのモンツァにレンタル移籍し、まずまず出場機会を得ている様子。
身長は185cmとCBの中ではまずまずながら、エアバトルにはめっぽう強い選手。それは攻撃面でもいかんなく発揮されており、イタリア代表の各年代別でも1ゴール以上を挙げています。キャプテンシーにも溢れ、各年代別でチームを引っ張ってきました。
一方で、時々犯す致命的なポカミスと、ロングフィードの正確性が今後の課題と言えます。ラノッキアっぽさがあると感じるのは、私だけでしょうか(笑)
基本情報
- 名前:ダヴィデ・ベッテッラ(Davide Bettella)
- 生年月日:2000年4月7日
- 身長:185㎝
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CB:アレッサンドロ・バストーニ
バストーニは、インテルのアントニオ・コンテ監督に非常に重用され、当時期待されていたディエゴ・ゴディンをベンチに追いやる活躍を見せ、現在に至るまで、ステファン・デフライ、ミラン・シュクリニアルと3CBを形成。
出身はアタランタユースで、2017年にインテルに移籍した後、アタランタやパルマへのレンタルののち、インテルにカムバック。
190㎝の高身長かつスピードもあり、対人守備で大きなミスはめったにありません。また左利きのセンターバックであることを活かし、正確なロングフィードや、前線へのオーバーラップで、インテルの左サイドの攻撃に積極的に関与します。
基本情報
- 名前:アレッサンドロ・バストーニ(Alessandro Bastoni)
- 生年月日:1999年4月13日
- 身長・体重:190cm・75kg
LSB:ジュゼッペ・ペッツェッラ
15/16 にパレルモのトップチームに昇格し、2017年の夏に、ウディネーゼと契約。19/20シーズンからはパルマでプレーしており、既にセリエAでの試合経験も豊富な選手。
左サイドが主戦場で、パルマでは4バックの左でプレー。攻撃時のポジショニングがよく、サイド攻撃の起点になったり、連携から大外を突破したりが得意。20/21シーズンは、前半戦で12試合に出場し2アシストとまずまずの活躍。
サイドバックながら身長186cmと大柄で、過去には、インテルやナポリなどのビッククラブの注目を集めていました。代表においてもこのポジションは、慢性的な選手不足に陥っている感の否めない分、彼の急成長が待たれます。
基本情報
- 名前:ジュゼッペ・ペッツェッラ(Giuseppe Pezzella)
- 生年月日:1997年11月29日
- 身長・体重:185cm・81㎏
CMF:サンドロ・トナーリ
まさしくイタリアのニュースターにふさわしい一人。ネクスト・ピルロの呼び声が高いのは、彼のプレースタイルのみならず、その容姿も少し若き日のピルロに似ていること、同じブレシアでキャリアをスタートさせたこともあるでしょう。
キックモーションのエレガントさ、冷静沈着な佇まい、正確なロングパスなど...、ボールの扱いがうまく、非常に視野も広い。19/20はブレシアでプレーし、20/21シーズンは自身が大ファンでもあるというACミランへ移籍。
中盤に守備意識を求めるピオリ監督の下、フランク・ケシエなどとのポジション争いを強いられており、予想したよりはプレー時間が限られています。
長らくピルロのようなレジスタが生まれていないアッズーリだからこそ、より国民の期待も高いのではないでしょうか。
基本情報
- 名前:サンドロ・トナーリ(Sandro Tonali)
- 生年月日:2000年5月8日
- 身長・体重:181cm・79㎏
CMF:ニコロ・バレッラ
後述するザニオーロと同じ名前「ニコロ」を持つバレッラ。18/19シーズンまでは自身の出身地であるカリアリでプレーし、若くして完全にチームのバンディエラ的存在でした。19/20シーズンからはインテルに移籍し、現在はクラブを代表する欠くことのできない選手に成長しました。
常に年代別代表に選出され続け、同年代の選手の中でも最も優れたMFとも。172cmと小柄ながら、縦横無尽に走り回る圧倒的なスタミナと、攻撃・守備のセンスがピカイチ。
各国のビッククラブからも狙われているという噂もあり、インテルは何としても引き止めたいところ。ガッゼッタ紙は彼を、「スティーヴン・ジェラード」と評していました。
基本情報
- 名前:ニコロ・バレッラ(Nicolò Barella)
- 生年月日:1997年2月7日
- 身長・体重:172cm・68kg
CMF:ニコロ・ザニオーロ
セリエAファン以外からもどんどん注目を集めているASローマのスター。アタッキングサードでは、彼一人で違いを創ることができます。
生まれはトスカーナ州北部のマッサ(Massa)という町ですが、幼少期は父の故郷であるジェノヴァで2年間プレーしていました。その後は4年間フィオレンティーナでプレーし、インテルに行ったものの、トップチームでの出場機会はないまま、18年夏にローマに移籍。
落ち着き払ったドリブルや前線でのボール捌きは一見の価値あり。中盤のペッレグリーニやCFのジェコとの連携もかなり良い模様。
ただ、ケガが多いのだけが玉に瑕。「ガラスの天才」と称されないような活躍を期待したいです。
基本情報
- 名前:ニコロ・ザニオーロ(Nicolò Zaniolo)
- 生年月日:1999年7月2日
- 身長・体重:190cm 79kg
セリエAを視聴する方法
この記事で紹介しているイタリア・カルチョの魅力を知るには、実際に試合を観るのが一番!
コロナ禍でイタリアに行けない状況は続いていますが、スポーツ配信サービスのDAZNでは6-7試合、フジテレビ NEXTでは2試合の観戦ができます!
DAZNは月額1,925円、フジテレビNEXTは月額1,749円ですが、どちらも登録から1か月は無料で体験可能です。
個人的には、どちらも同時に加入して1か月間試してみて、使い勝手や自分のニーズに合っていれば継続利用、そうでなければ解約、という体験方法が一番良いでしょう!
使っているうちに初めて分かることもありますし、サッカーやセリエA以外にも魅力的なコンテンツがどちらも揃っているため、きっとどちらかは使い続けたくなると思います。
RWG:フェデリコ・キエーザ
父は元イタリア代表でフィオレンティーナやパルマなどでプレーしたエンリコ・キエーザ。
フィオレンティーナで活躍した後、20/21シーズンにはまさかのユヴェントス移籍し、多くのヴィオラファンは悲しみました。しかし、加入してすぐにピルロ監督の戦術にフィットし、右サイドでの上半身を巧みに使った緩急鋭いドリブル、強力なシュートが持ち味。ファイティングスピリットもかなり強い様子です。
アッズーリのウインガーとしては、ベルナルデスキやポリターノらを一歩リードしているかもしれません。
基本情報
- 名前:フェデリコ・キエーザ(Federico Chiesa)
- 生年月日:1997年10月25日
- 身長・体重:175cm・70kg
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CF:パトリック・クトローネ
ミラノが州都のロンバルディア州のコモ出身。ACミランユースからの生粋のミラニスタでしたが、ACミラン、プレミアリーグのウルヴァー・ハンプトン、フィオレンティーナへクラブを変え、現在はスペインのバレンシアへローン移籍中。
各年代別の代表に選出されてきた、まさしく「未完の大器」。ここ1-2年、あまり目立った活躍はできていませんが、本当に頑張って欲しい選手の1人です。
ペナルティエリア内では無類の強さを発揮するストライカータイプ。一対一やワンタッチでのシュート、ヘディングなど、ゴール前でとにかく結果を出そうというスピリットに溢れています。その姿勢は攻撃時のみならず、前線からのチェイシングに参加する様子からも窺えます。
基本情報
- 名前:パトリック・クトローネ(Patrick Cutrone)
- 生年月日:1998年1月3日
- 身長・体重:183cm・79kg
LWG:モイゼ・ケアン
この記事ではイタリア語での発音に基づいてモイゼ・ケアンとしています。
イタリアとコートジボワールの国籍を持つ19歳のFW。両親はコートジボワール人で、ピエモンテ州ヴェルチェッリ(Vercelli)という人口約4万人の小さな町出身。ユヴェントス→エヴァ―トン(イングランド)へ完全移籍後、今はパリ・サンジェルマン(フランス)へローン移籍中。
5大リーグにおける21世紀生まれ初の得点者として注目を集めました。プレーはとにかく速くて強くて上手い。ユヴェントス時代は彼が出ると何かしら結果を残していた気がします。
PSGへ移籍後は14試合9ゴールとなかなかの結果を残していますが、トゥヘル元監督の戦術にあまり馴染めておらず、強力な個が揃うPSGにおいてポジションは安泰ではありません。
基本情報
- 名前:モイゼ・ケアン(Moise Kean)
- 生年月日:2000年2月28日
- 身長・体重:182cm・72㎏
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トッティがローマに愛された理由。ローマの王子様のラストマッチに立ち会って思ったこと。
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さいごに
今後こうした選手たちが、将来のイタリアを担って、素晴らしい時代を築き上げてくれることを楽しみにしています。
セリエAを視聴する方法
この記事で紹介しているイタリア・カルチョの魅力を知るには、実際に試合を観るのが一番!
コロナ禍でイタリアに行けない状況は続いていますが、スポーツ配信サービスのDAZNでは6-7試合、フジテレビ NEXTでは2試合の観戦ができます!
DAZNは月額1,925円、フジテレビNEXTは月額1,749円ですが、どちらも登録から1か月は無料で体験可能です。
個人的には、どちらも同時に加入して1か月間試してみて、使い勝手や自分のニーズに合っていれば継続利用、そうでなければ解約、という体験方法が一番良いでしょう!
使っているうちに初めて分かることもありますし、サッカーやセリエA以外にも魅力的なコンテンツがどちらも揃っているため、きっとどちらかは使い続けたくなると思います。