イタリア料理というとピッツァやパスタなどが典型的なものですが、毎日同じ料理ばかりを食べているともったいない!
日本と同じようにイタリアでは、それぞれの地域で特徴的な料理が作られてきており、今日ではその一部を料理店で食べることができます。
この記事では、ラツィオ州やその州都であるローマを中心として、綿々と受け継がれてきた伝統料理を、厳選して10つご紹介いたします。読んで、写真を見ているだけで、きっと食べたくなってしまうこと間違いなしです。
ローマで絶対に食べておきたい伝統料理10選
1.カルボナーラ
ローマで最も食べるべきパスタは、間違いなくカルボナーラ(Carbonara)でしょう。本場のカルボナーラは、生クリームを一切使わず、羊のチーズであるペコリーノと卵黄だけで仕上げたこってり味。それでも後引くローマのカルボナーラは、やっぱり人気No.1です。パスタの種類は、スパゲッティ、ブカティーニ、リガトーニなどが多いと思います。
ローマの料理店であれば、どこでもカルボナーラを食べることができますが、実際その味はそれぞれ異なっています。とても濃い味のロショーリ(Roscioli)から少しサッパリ目のラ・カルボナーラ(La Carbonara)まで、色々なものを食べながら、皆さんにピッタリ合う味を探してみてもらえたらと思います。
機会がありましたら、ローマのカルボナーラの名店について、ご紹介できたらと思っております。
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2.ピッツァ・アッラ・ロマーナ
パスタの次はピッツァ。毎日パスタばかり食べていると飽きてしまうかもしれません。そんな時は、ローマ式のピッツァ、ピッツァ・アッラ・ロマーナ(Pizza alla Romana)を試してみてください。
これはローマで食べられている、とても薄いピッツァの総称で、ピッツェリアで注文する時は、マルゲリータやカプリチョーザなどと注文すればOK。分厚いナポリピッツァと違い、ローマのピッツァはサクサクでクリスピー感のある生地が特徴。チーズもそれほど多くないので、こってりせず、1枚ペロリと食べることができます。
ちなみに、この薄いピッツァを楽しめる美味しいピッツェリアについては、「伝統の味で旅をさらに楽しく!ローマで最も歴史あるピッツェリア5選」の記事をご覧ください!
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3.フェットッチーネ・アル・ブッロ
フェットッチーネというパスタの種類は、誰もが一度は聞いたことはあるのではないでしょうか。普通のスパゲッティと比べるとかなり平打ちのパスタで、その独特の食感は、濃い味のパスタと食べると病みつきになります。
通常は煮込んだラグソースと一緒に食べられますが、ここローマでは、ブッロ、つまりバターを使います。材料は、卵黄の代わりにバターを使うこと以外は、カルボナーラとよく似ています。
カルボナーラやアマトリチャーナなどのパスタに飽きたら、このパスタを試してみるのがオススメ。
4.スップリ
料理店で座って食べるよりも、街歩きをしながら食べるのがオススメのスップリ(Suppli)。スップリは、フランス語で驚くという意味のSurprise(シュプリース)のイタリア語訛りが語源になっています。イタリアでも中南部では、Suをスではなくシュと発音することがあるので、この由来にも頷けますね。
ローマで誕生したスップリは、いわゆるライスコロッケのようなもの。味つけしたご飯の中に小さなモッツァレラチーズを詰め、それをカラっと揚げます。
イタリアでは、ピッツァと一緒に食べられる料理なので、ピッツェリアで主に販売されています。価格も2ユーロくらいなので、試しやすいですよ。
5.ロゼッタ
パン一つとっても、イタリア各地でそれぞれ独自の伝統が受け継がれてきました。ラツィオ州で最も有名なパンはロゼッタ(Rosetta)という、真ん丸に膨らんだパン。ロゼッタはイタリア語で「(小さな)薔薇」という意味で、その形が薔薇に似ていることから、そう名付けられました。
パッと見はとても大きいのですが、実は中が空洞になっていて、外はカリカリに焼き上げられています。味はやや染みにくいのでソースにつけるのには不向きかも。それよりは、にオリーブオイルに浸して食べるのがオススメです!
どのパン屋さんでも購入できる定番のパンです。
6.サルティンボッカ
ローマ料理における、セコンドの定番。ですがイタリア全土で食べられている家庭料理です。サルティンボッカ(Saltimbocca)はイタリア語で「口の中に飛び込む」という意味。
イタリア中南部にしては珍しく、バターを使った料理であるサルティンボッカは、子牛肉のスライスとハムを串焼きにしたあと、マルサラワインに浸した後のバターでソテーをします。ワインとバターの味付けで非常に口当たりがよくなるため、見た目以上にあっさりしています。
7.フィオーリ・ディ・ズッカ
フィオーリ・ディ・ズッカは、ズッキーニの花の中に、アンチョビやモッツァレラチーズを詰めて、ビールで少し浸した衣で揚げた料理です。海外で食べる揚げ物はべとべとしているイメージがあるかもしれませんが、天ぷらよりもカリカリサクサク。
しかも使われているのが野菜とチーズなので、いっぱい食べても胃もたれしません。プリーモやセコンドの前に、気軽に注文してみてはいかがですか?ちなみに、フィオーリ・ディ・ズッカは直訳すると「カボチャの花」となります。
8.アバッキオ
私がホームステイしていた家でも時々食べていたのが、このアバッキオ。通常はイースターの時期に食べる料理ですが、ローマでは普段も頂くことがあるようです。
日本のラム肉のようにイタリアでも羊の肉を食べるのですが、この料理は、まだ草も食べていない乳飲み子を、ローズマリーやオレガノなどの香草の風味をつけてオーブンで焼いたもの。羊の臭みが全くないので、挑戦してみる価値ありです。
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9.コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ
牛肉のテール肉を、人参・玉ねぎ・トマト・ニンニクなどのたくさんの野菜とワインでじっくり煮込んだ料理が、コーダ・アッラ・ヴァッチナーラです。味はビーフシチューに似ていますが、よりトマトの風味を強く感じます。
1930年頃には既に家庭料理としてのレシピが掲載された本が出版されており、比較的歴史が浅いにも関わらず、とても人気のあるマンマの料理です。
10.ズッパ・ダルツィッリア
ズッパ・ダルツィリアを聞いたことがある人はあまりいないかもしれませんが、これはローマには珍しい魚料理です。テヴェレ川の河口に住むウナギやタコ、エイなどの魚介で作ったスープのことです。
魚介の味はとても強く、若干クセがありますが後引きます。普通のレストランやトラットリアではそうそうメニューにないと思いますので、もし偶然見かけたら、試しに頼んでみるのも面白いかもしれません。
さいごに
いかがでしたか?ローマの伝統的な料理・食べ物を10つご紹介いたしました。やっぱりせっかくの旅行なら、どこでも食べられる料理よりも、その場所にしかない料理を味わってみたいですよね?
この記事で紹介した料理をレストランで見かけたら、是非注文してみてくださいね。
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