美食の国・イタリアの添加物事情とは?

美食の国・イタリアの添加物事情とは?

mina

学生時代のイタリア旅行を機に、イタリアの虜に。食べること、飲むこと、自然が大好き。なにより明るいイタリア人が大好きです。独学でイタリア語を学び、フィレンツェへ短期語学留学。現在も子育てしながらイタリア語学習継続中。

美食の国として有名なイタリア。ピザやパスタ、ジェラートなどイタリア名物は多いですが、今回はイタリアの食の裏側を覗いてみたいと思います。それは、添加物。美味しく食べるためのものですが、体に良いものばかりではありません。今回はイタリアの添加物事情をご紹介します。

添加物とは?

まず、添加物と聞いて皆さんはどのようなイメージがありますでしょうか?あまりよくないイメージがある人も多いと思います。

厚生労働省のホームページには、『食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。』とあります。つまり、食品を保存するうえで国が安全と認めている成分です。

食品添加物の種類は大きく分けて4つあります。

1『指定添加物
ソルビン酸やキシリトールに代表されるように、安全性を評価した上で厚生労働大臣が指定したもの。

2『既存添加物
日本にてすでに使用され長い食経験があるものの例外的に指定を受けることなく使用・販売が認められたクチナシ色素や柿タンニンなど。

3『天然香料
バニラ香料やカニ香料など動植物から得られる天然の物質。

4『一般飲食物添加物
イチゴジュースや寒天など一般的に飲食に供されているもので添加物として使用される。

世界の添加物事情

では、世界の添加物事情はどうなのでしょうか?それぞれの国によって認められている添加物の種類や使用量などは違います。

なので、一概に数が多いから添加物の多い国だ!と言えるわけではありませんが、日本で認定されている添加物の種類は、指定添加物が463品目、既存添加物が365品目、天然香料が約600品目、一般飲食物添加物が約100品目で計約1,500種類です。この数字が多いのか少ないのか見てみましょう。

カラフルな食べ物のイメージがあるアメリカ。お菓子やアイスの色が日本では見ないような色ばかりで、「THE 着色料」のような感じですが、なんとアメリカで許可されている食品添加物の種類は133種類です。

イタリア

イタリアが加盟しているEUでは、1990年代後半に『予防原則』の概念が食品に適用されています。予防原則とは、体に害を及ぼすかの証明はないが疑わしい成分は使用しないという考え方のことで、世界で最も進んだ食品安全だとされています。

イタリアで許可されている添加物は、26種類です。他のEU加盟国は、ドイツ64種類フランス32種類イギリス21種類でした。

有機農業取り組み面積

2017年のEUにおける有機(オーガニック)農業の取組面積が、5年前の2012年と比較して25%の増加し、1260万ヘクタールであったと発表しました。これは、EUの総利用農地の7%にも及んでいます。

耕地面積に対する有機農業取り組み面積とその割合についての調査結果があります。(2016年)イタリアは、1,796,000haで面積割合は14,5%と、EU諸国はもちろんアメリカも抜いて堂々の1位でした。

引用:小麦工房メリッサ

イタリアのスーパーでよく見かけるBIOと書いてある商品。BIOとは、オーガニックの意味ですがオーガニック食材を使った商品が種類豊富!オリーブオイルやヨーグルト、ワインやチーズなど様々な商品が展開されています。

この種類の多さは、イタリアの意識の高さが伺えます。また、日本に比べオーガニック食材専門のスーパーも、多いです。

体への影響

結局のところ、食品添加物は体に良いものなのでしょうか?悪いものなのでしょうか?

食中毒を予防したり、食感を良くしたりと、美味しく食べるために使われている添加物。ですが、摂取量が多いと体に良くないと言われています。ただ、具体的にどう悪くなるかは分かりません。

というのも、厚生労働省が安全性を認めるために行うテストでは各添加物を単品でテストするだけだからです。食品添加物の複合摂取については行われていないのです。

例えば、カップラーメンに含まれている添加物の種類は約20種類と言われています。この20種類の添加物を取り続けた場合の体への影響はきちんとした検査がされていないのです。もちろん、各添加物が安全であるとテストされていますが、摂取のし過ぎは危険と言えるのではないでしょうか?

コンビニのお弁当やカップ麺は美味しいですが、添加物が多いです。ハムやベーコンなどの加工品も添加物が多いので食べ過ぎは良くないと言われます。食べる場合は、10秒ほどの湯通しや下茹でをするだけで除去できる添加物もあるので、食べる前にひと手間加えてみませんか?

さいごに

いかがでしたでしょうか?ご存知の方も多いと思いますが、日本は添加物大国と言われています。有機農業の取り組み面積を増やそう!と有機農業への理解や整備に向けて日本も動いています。

日本に住んでいる限り、添加物を取らない生活はとても難しいと思いますが、食べ過ぎず上手に付き合っていきたいですね。

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