日本の若者言葉の進化と変遷は目まぐるしいものがあります。昔は「ヤバイ」や「ウザい」などでしたが、最近では「まじ卍」などさらに発展を見せています。若者言葉というよりもJK言葉かもしれませんが笑
もちろん、こういった新しい言葉というのは、日本語だけに限らず世界中の言語で生まれるものです。そしてここでは、イタリアにおいて最近広まりつつある言葉、外来語にはどのようなものがあるのかをご紹介します。
若者言葉?最近使われるようになった新しい単語10選
1.Cosplay:コスプレ
日本語由来の単語がここで初めて登場しました。アニメや漫画、映画の登場人物に扮することを指すコスプレは、イタリアの若者の間では非常に盛んに使われている言葉です。
特に周りに日本語を勉強しているイタリア人が多い環境だと、イベントの度にコスプレをしてその写真をInstagramやFacebookにアップする友人がたくさんいます。
今後もどんどん流行っていくと推測される言葉です。
2.Donut:ドーナツ
これまではCiambellaというイタリア語の単語が当てられていたドーナツですが、徐々に英語のドーナツに取って代わられつつあるようです。ただ記事によれば「まだまだ辞書に載っただけ程度の知名度」のようなので、ほかの単語に比べて普及はしていないのでしょうか。
続きを見るイタリアでデザートを食べなきゃ損!味わうべきおすすめドルチェ15種類を徹底解説
3.Emoji:絵文字
日本語由来の言葉2つ目です。もともと絵文字の文化は世界になく、日本、特にNTTドコモが日本に普及させ、今日では誰もがメッセージのやり取りで使用しています。
ふと振り返れば、Emojiという言葉、イタリアの友人の口から聞いたことあります。若者の中では比較的よく知られた言葉とかしていると言えるのではないでしょうか。
4.Erasmus:エラスムス制度
エラスムスとは、オランダの哲学者として世界史にも登場する著名人ですが、学生たちがエラスムスの話をする場合「3ヶ月、6ヶ月程度の期間、EU加盟国の別の国の大学に通う留学制度」のことを指します。
学生と話していると「来年から半年間、Erasmusでオランダに行くんだ」とか「彼女がErasmusに行っている間に浮気した」とか、頻出ワードです。ちなみに、日本や中国との留学の場合は、Erasmus Mundus(EU圏外のグローバル留学制度)と呼んだりもします。
続きを見るイタリア最大の大学!ローマ・ラ・サピエンツァ大学に1年間通って気づいた10の特徴
5.Meet Up:オフ会
英語なので非常に分かりやすいですが、いわゆるオフ会ですね。特定のコミュニティや興味関心を持つ人同士が、ネット上で友人になり、リアルで出会って交流することを指します。
ネット上で積極的に友達を作ろうとしている人は、私の周りにはあまりいませんでした。
日本人のオフ会の元になった匿名性の高いSNS(Twitterなど)がイタリアでは普及していないことも要因にあるかもしれません。
6.Se la tirano:後述
まじ卍のように若者に作り出された言葉というよりは、非常に面白い意味を持つ若者に使われる単語です。
Se la tiranoの不定詞はTirarselaとなり、これだけ見ればシンプル。ただ意味は「男に対してツンケンしていて「私はお前みたいな男に落とされるような女じゃないのよ」的な風を吹かせている女性の動作」のことを指しています。これは明確な意味というよりは、親友のルーカが必死に教えてくれました。
わざわざディスコやクラブに出会いを求めて1人で繰り出す女性。それなのに、男性から声をかけられると「あんたなんか消えなさいよ」と言わんばかりに無視。また、男女の複数人グループで出かける時も、そんな女性は一切男性と会話しようとせず、女性としか話そうとしないんだとか。
あくまでも男性目線の単語ですが、この単語の逆バージョンがあるのか気になるところです。
7.Rimastone:若作りのおばさん
通常Rimastoとは「残された」という意味の言葉。それに拡大を意味する-oneという接尾語が付いた単語です。40過ぎになっても、必死に若作りして、若者のような振舞いをしようとする人のことを指します。そしてその若作りも、過去の時代の若作りという、残念さ。
美容技術が向上し、若くいることが昔より簡単になった、現代だからこその単語ですね。
続きを見る【閲覧注意】友達づくりに必須?!イタリアのスラング・パロラッチャ完全解説
8.Speed Date:お見合いパーティー
まさかこんな言葉があったとは笑 これは私も初めて知りました。
パートナーを探す目的で組織されたより少ない時間で多くの人に会うための場、といった感じで定義されているので、日本でいうとお見合いパーティーや婚活パーティーというのが最も近いかもしれません。
この辺りの実態は、もっと調べていったら面白い発見がありそうですね。
9.Taggare:タグ付けする
Facebookをイタリア語にすると、Sei stato/a taggata in un foto di〜「〜の写真にあなたがタグ付けされました」という文章をみて、「あ、タグ付けってtaggareなんだ。まんまじゃん」と思うのは、もしかしたらあるあるかもしれません。
人に対してタグ付けを行うという概念自体SNSの普及によって広まったものでしょうから、こういった面白い単語の誕生にも頷けます。
続きを見る【オタクへ】歴史や方言?みんな知らないイタリア語の世界を語るための特徴10つ
10.Hentai:変態
これに関しては、恥ずかしい限りです。日本語にゆかりがないイタリア人でも、変態という単語を知っていたのには驚愕しました。
様々なアニメやゲームの影響で、この単語に馴染みがある人が多いのです。また変態とは違うものの、「日本人男性はロリコン気質で、幼い少女や女子高生のイラストが人気がある。その辺りは全く理解できないことだ。」との、日本特有?とも言えるロリコンへの疑問を呈されることがありました。
さいごに
いかがでしたか?知っている単語も知らない単語もあるかもしれません。留学をして若い人と接する機会が多いと、教科書には載っていないような非常に面白い言葉遣いに出会うことができます。
色んなイタリア語の勉強方法があるが、こんなのも楽しいかもしれませんね。