ローマの観光収入の回復は2023年か - 新たな予想も

ローマの観光収入の回復は2023年か - 新たな予想も

ゆうさん

学生時代にローマ・サピエンツァ大学に留学し、シチリア出身マンマが統べる大家族にてホームステイ。今は日系企業で国際提供業務に従事する社会人3年目。イタリアで仕事をする機会を細々と狙っています。サザンオールスターズとサンドウィッチマンが大好き。

新型コロナウイルスで大打撃を受けたイタリアの首都ローマ。そのローマの観光業の復活は、2023年になりそうと予測されています。

多くの観光客・市民が観光地へ

先日8/6の日曜日は、毎月第一日曜日恒例のローマの美術館・博物館の無料開放日だったのですが、なんとコロッセオにはこの1日で約23,000人の観光客が訪れたとのこと。

そのほかにもサンタンジェロ城には約4,800人、ボルゲーゼ美術館には約1,800人が訪れたようで、既に観光の流れは戻り、パンデミック前の状態を取り戻しつつあります。

ローマ市議「23年にはコロナ前の水準に回復する」

ローマ市議会において観光・イベント政策を担当する議員であるアレッサンドロ・オノラート氏は、「文化は常にローマが財産を築いてきた資産でした。私たちは並外れた考古学的および記念碑的な遺産の保護を強化していますが、ローマの象徴的な場所での素晴らしいイベントの可能性を組み合わせたいと考えています」と、語っています。

その他のオノラート氏のコメントは、以下のとおりです。

首都のよりモダンで魅力的なイメージを伝えることが目標です。

例えばトリニタ・デイ・モンティでのヴァレンティーノのファッションショーや、ポポロ広場でのサマー・ヒッツ・コンサート、コロッセオのそばで行われた世界スケート選手権大会は、並外れたコミュニケーションの結果をもたらしています。

この4-7月にかけてのイベントやプログラムのおかげで、収益を賄うことができており、将来については自信をもっていて、来年はパンデミック以前のレベルまで到達することができるでしょう。

観光客や市民に提供されるサービス品質を改善したいと考えていますが、今後その改善は、人工知能(AI)に一層依存することになります。例えば新しいアプリの実装・使用により、観光地での混雑状況を把握して避けることで、これらの観光地を最大限楽しむことができるようにします。

7月末には、イタリアのファッションブランド ヴァレンティーノ(Valentino)がスペイン広場やモンティ広場でファッションショーを開催されており、街中でのショーであったことや、過去と現在を繋ぐ意義を持つイベントに注目が集まっていました。

新型コロナウイルスとの戦いはまだまだ続いていますが、首都の観光産業が急激に回復していることを如実に表していますね。

今後の展望

将来的なローマの観光戦略としては、これまでどおりの古代ローマ帝国時代からの遺産に囚われることなく、様々なイベントとの組み合わせや、AI、ビッグデータなどを活用した革新的なものになることを予測させます。

これまで、ローマを含むイタリアでは観光業による公害などが大きな問題となってきました。特にヴェネツィアでは、コロナ禍の観光客減少により、劇的な水質改善の効果が出たりと、観光公害の影響が顕在化しました。

そうした社会課題に対し、デジタル技術を活用した最適解を導き出せるかが、今後の持続可能な観光産業を維持する上で重要になりそうです。

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ゆうさん

学生時代にローマ・サピエンツァ大学に留学し、シチリア出身マンマが統べる大家族にてホームステイ。今は日系企業で国際提供業務に従事する社会人3年目。イタリアで仕事をする機会を細々と狙っています。サザンオールスターズとサンドウィッチマンが大好き。

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