環境問題が必修科目に?イタリアと環境問題の意識

環境問題が必修科目に?イタリアと環境問題の意識

mina

学生時代のイタリア旅行を機に、イタリアの虜に。食べること、飲むこと、自然が大好き。なにより明るいイタリア人が大好きです。独学でイタリア語を学び、フィレンツェへ短期語学留学。現在も子育てしながらイタリア語学習継続中。

ここ数年で日本でも環境問題について考える機会が増えたように感じます。レジ袋有料化やプラスチックストロー廃止を決めた企業があるなど、私たちの今までの生活が少しずつ変わってきました。

ですが、正直まだ他人事に捉えてしまっている自分がいますが、これは私だけでしょうか?イタリアでは、日常生活と環境問題が隣り合わせでした。今回は、イタリアの環境問題をご紹介します。

イタリアの環境問題

浸水

世界遺産に登録されている水の都ヴェネツィア。細い路地が多い為に車が入れない!仕事へ行くには水上バス!という、魅力の多い都市ですが、大変な環境問題に直面しています。

それは浸水被害2019年に観測史上2番目の高さの高潮による浸水の被害がありました。日本のニュースでも報道されていました。観測されてから50年近くの中では1番の高さまで到達し、その高さはなんと1メートル87センチ。長靴を履いてサン・マルコ広場を歩いている人を見ましたが、長靴より水位が高く履いている意味がないように見えました。

引用:朝日新聞

水の都と言われるだけあり珍しいことではありませんが、水位や水没は年々上昇しています。原因の一つは、地球温暖化による海面の上昇と考えられています。観光地であり、多くの人に愛されている街を守るため地球温暖化は決して他人事ではありません。

コロナ後のヴェネツィア
新たな夏へ漕ぎだした!アドリア海の真珠・ヴェネツィアの現状

続きを見る

大気汚染問題

こちらもヴェネチアでの環境問題ですが、大型客船による大気汚染問題があります。プール付きの豪華大型客船の地中海最大のターミナルとなっている為です。

燃料である重油は、硫黄分や微小粒子状物質(PM)を含み健康や環境への悪影響があります。また、PMは風で流され数百kmも離れた場所でも、呼吸器系疾患や循環器系疾患の原因となると言われています。

2017年には、市民が抗議行動を起こし約2万人が国民投票(非公式)に参加しました。99%がクルーズ船を近づけないようにする規制を支持しましたが、ビッグビジネスである大型クルーズツアーの航行を止める気配はありませんでした。。。

若者の環境意識
"イタリアのグレタ" 10歳の環境活動家アリーチェ・インバスターリさん

続きを見る

教育のお話
イタリアでは性教育が義務教育ではない?!遅れている背景とは?

続きを見る

パリ協定って?

聞いたことのある人も多いと思いますが、『名前は知ってるけど、なんの協定?』と思う人もいると思うのでご説明します。このパリ協定は環境問題を話す上でとても重要になります。というのも、気候変動問題をみんなで取り組みましょう!という内容だからです。2015年にフランスのパリで温室効果ガス削減について約200ヵ国の合意がされ、発展途上国も含め2020年以降の地球温暖化対策についての国際協定です。(もちろん日本も入っています!)

パリ協定の中身は、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して、2℃より低く抑えること。1.5℃に抑える努力を追求することが長期的な目標です。発展途上国の成長や、全世界がこのまま産業活動を続けていくと2050年には平均4℃気温が上昇すると言われています。今の夏でさえ暑いというのに、これ以上の上昇は勘弁してほしいですね。

気温上昇の原因は、二酸化炭素による地球温暖化。二酸化炭素の排出を実質的に0にする『脱炭素社会』も目標に掲げられており、2050年までには脱炭素社会を実現することが必要であります。

ですが、イタリアの新聞に『地球温暖化が止まる気配が見えない』と報道されました。2025年までに世界の平均気温が工業以前の水準を1.5度を上回る可能性が40%もあると書いてあり、政府や市民の努力では止めることは難しそうです。。。

QUTIDIANO NAZIONALE  『Riscaldamento globale, entro il 2025 raggiungeremo il punto di non ritorno?

環境問題は義務教育?!

2020年イタリアでは、世界で初めて義務教育に環境問題が取り入れられました。私が子供の時も総合の時間でゴミ問題について学ぶ機会はありましたが、それ以上に時間をかけて深く学ぶというものです。対象は、小学生から高校生までで年間で最低でも33時間充てられます。

地理学や物理学に関連した気候変動に関する知識や、気候変動が自然や社会に与える影響や対策その中での経済活動についてなど幅広い内容です。子供の時から関心を高く持つことは、とても大切だと思いますし日本にも取り入れるべき内容なのではないでしょうか?!

さいごに

いかがでしたでしょうか? 義務教育に環境問題が取り入れられた他、デモなどの抗議活動もイタリアでは多いです。生活と直結している環境問題ですから、イタリアのように行動に起こして変えていく姿勢を日本も見習うべきだと思いました。

年々、夏の気温が上がっていることは誰もが感じている異変だと思います。今環境問題に取り組んだ結果は、今すぐには分かりませんが、未来のために少しずつ意識を変えていきたいですね。

教育のお話
イタリアの学校には○○がない?!自主性重視の教育とは

続きを見る

綺麗な村々を...
死ぬまでに行きたい!「イタリアの最も美しい村クラブ」加盟の村10選

続きを見る

豊かな土地は大自然の恵み!シチリアのカターニアとエトナ山の深い関係

続きを見る

参照

●ecotopia『ベネチアが水没の危機?地球温暖化で水の都が失われてしまうのか (ecotopia.earth)

●Sustainable Japan『ヴェネチアの大気汚染が心配

●WWF JAPAN『パリ協定とは?脱炭素社会へ向けた世界の取り組み

●経済産業省 資源エネルギー庁『今さら聞けないパリ協定

●IDEAS FOR GOOD『世界初。イタリアで気候変動を学校の必修科目へ』 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

mina

学生時代のイタリア旅行を機に、イタリアの虜に。食べること、飲むこと、自然が大好き。なにより明るいイタリア人が大好きです。独学でイタリア語を学び、フィレンツェへ短期語学留学。現在も子育てしながらイタリア語学習継続中。

-留学・暮らし
-,