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文学に興味がある人必須!あなたの世界を彩るイタリア文学名著10選

投稿日:2017-06-10 更新日:

6.デ・アミーチス『クオーレ』

イタリア語原題:Cuore

1886年発表の児童小説。タイトルはイタリア語で「心」を意味する言葉です。12歳の小学生エンリーコの目を通して描かれる学校生活が中心となっています。統一を果たしたイタリアが、国家を建設していくことに全力を注いでいた時代の姿が語られ、少年少女の愛国心を育むことを意識して記されました。

作中のお話しである「アペニン山脈からアンデス山脈まで」は、少年マルコがアルゼンチンにいる母に会うために旅をするという物語で、日本では「母をたずねて」という名前で知られ、アニメを見たという人もいるでしょう。

7.ダンヌンツィオ『死の勝利』

イタリア語原題:Il trionfo della morte

1894年発表の小説。快楽主義者の主人公ジョルジョ・アウリスパがイッポリタという女性との恋愛に惑溺して,次第に自分の感覚までも疑い,最後には死のみが女の情熱に勝利しうると悟って,イッポリタを海岸に誘い出し,彼女を抱いて海に沈むという物語です。

全般にニーチェの超人思想の影響が色濃く表れています。ダンヌンツィオは作家としてのみならず活動家としても有名で、第一次世界大戦後、当時ハンガリーの支配下にあったフィウメを、義勇軍を率いて占領するという大胆な行動に出たこともありました。

8.ディーノ・ブッツァーティ『タタール人の砂漠』

イタリア語原題:Il deserto dei Tartari

1940年発表の小説。青年将校ジョヴァンニ・ドローゴは、ある日辺境に位置するバスティアーニ砦への赴任を命じられます。しかし、攻めてくれであろうと言われていたタタール人はその動きを一向に見せず、ジョヴァンニを待っていたのは退屈に埋もれて過ごす毎日でした。きっと明日にはタタール人が攻めてきて、勇敢に戦って、英雄になれる――一人ぼっちの寝床で、来る日も来る日も彼は青年らしい憧れを持ち続けるが…。

後述のイタロ・カルヴィーノと並んで20世紀イタリア文学を代表する作家として名高い彼。その幻想的で不条理な作風から「イタリアのカフカ」とも呼ばれており、また『七人の使者』などの短編小説も有名です。

9.イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』

イタリア語原題:Se una notte d'inverno un viaggiatore

この本は30ページほど進んだところで同じ文章を繰り返し始めます。思わず本屋へ行って交換してほしいと思うでしょう。しかし、あなたが読んでいたのは『冬の夜ひとりの旅人が』ではなく、まったく別の小説だったのです。

書き出しだけで中断されてしまう小説の続きを追って、あなた=〈男性読者〉と〈女性読者〉の探索が始まります。またカルヴィーノは第2次世界大戦の末期にパルチザンとして戦った体験があり、その経験をもとに長編『蜘蛛の巣の小道』(1947)を書いてデビューした作家です。

10.ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』

イタリア語原題:Il Nome della Rosa

1980年発表の小説。1327年、教皇ヨハネス22世時代の北イタリアのカトリック修道院を舞台に起きる怪事件の謎を、フランシスコ会修道士バスカヴィルのウィリアムとベネディクト会の見習修道士メルクのアドソが解き明かしていく物語です。

1986年にはフランス・イタリア・ドイツ(西)によって映画化され、主演はショーン・コネリーが務めました。ウンベルト・エーコは記号学者としても有名で、他にも数々の論文や作品を発表しましたが、昨年2016年2月に亡くなられました。

さいごに

イタリア文学に興味のある皆さん向けに、有名な作家・本を10つ取り上げてみました。いかがでしたか?イタリア文学に触れながら、是非自分の世界を拡げてみてください。

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  • この記事を書いた人

編集者R

2015年9月に初めてイタリアへ。その後フィレンツェに留学し、近所のレストランのおじさんと仲良くなりながら、古都での生活を謳歌する。 好きな都市はフィレンツェとジェノヴァ。

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