パスポートなしのイタリア旅行、どうなる?
ローマに留学していた頃の話、留学も終わりに近づいた7月、友達と南イタリアやシチリア旅行に出かけました。この旅行は約2週間ほどの旅程になるとっても長い旅行。ホテルや移動手段の予約なども綿密に行い、しっかりと準備をしました。
ですが、シチリア島なんて私からしたら未知の世界。マフィアとかまだいたらどうしよう、治安悪くてパスポートとか盗まれたらどうしよう。留学も終わりに近づいてるこの時期にやらかすことはできない、と考え、パスポートを持たずに旅に出かけてしまいました!
というのも私は、イタリア政府が外国人滞在者のために出している「滞在許可証」を苦難の末に取得し、十分身分を証明できるものを持っていたからです。「滞在許可証があれば大丈夫だろう!」と考えて旅行に出かけた私。
さて、私がパスポートなしで、できたこと・できなかったことについてゆっくりと紹介していきます。
パスポートなしで、できること・できないこと
1.ホテルのチェックイン
ホテルをチェックインする際、「身分証明書を提示してください」と言われるのがイタリアなどのヨーロッパ。その時にパスポートを持っていなかった私はどのように対応したのでしょうか?
私はパスポートの代わりに、滞在許可証をフロントなどで提示しましたが、特に何ら問題はありませんでした。
誰もが「あれ?パスポートないんだ」みたいな顔をしましたが、それ以上深く突っ込まれることはありませんでしたよ。パスポートなし旅行では、一応ホテルからホステル、アパートまで全てに宿泊したため、比較的正しい情報な気はします。
ホテルのチェックインには、何かしらの身分証明書は必要です。
2.電車・バス
さて高速鉄道やバスなどの移動の際には、パスポートを持っていなかった私はどのように対応したのでしょうか?
実のところ、誰からも何も聞かれることはありませんでした。トレニタリアやイタロなど高速鉄道のチケットには「身分証明書を確認します」とのことが記載されてはいるものの、それでも我々日本人は、明らかに「観光客」でしかないので、確認するまでもない、ということでしょうか。
結論としては、中距離の電車やバスでは、パスポートはそれほど重要視されないのかもしれません。
3.夜行列車
次に、インターシティノッテなどの長距離夜行バスによる移動の際には、パスポートを持っていなかった私はどのように対応したのでしょうか?私は予約の際、身分証明書にパスポートを登録しておいたため、本来であればパスポートが必要になるはずです。
往路と復路で2パターンあったので、それぞれに分けておきます。
往路
往路においては、「パスポートを持っていないので、滞在許可証を提示させてもらいたい。申し訳ないです。」というようなニュアンスで車掌さんに伝えたところ、特に問題なく済みました。
恐らく私が旅行客であるということが分かりやすかったからでしょうか。いずれにせよ私は何も起きずに通り抜けました。
復路
復路においても同じようなニュアンスで伝えたのですが、「サイトで登録されてるのは、パスポートになってるよ?」と言われ、本当に頭が真っ白になりました。
「やばい」「困ったな」と思っていた瞬間に「身分証の登録を滞在許可証の方に変更しとく?」と尋ねられ、胸をなでおろしながら「はい!おねがいします。」と伝えました。
さて、いずれにせよ、夜行列車ではパスポートは"実質"必要なかったものの、かなりリスクが高い行動であったと、今となっては考えています。
4.飛行機
次に、飛行機(国内線)における移動の際には、パスポートを持っていなかった私はどのように対応したのでしょうか?
結論から言うと、例え国内線であっても、飛行機には乗れませんでした。やはり飛行機というと、他の移動手段とは話が違うようです。
出発カウンターなどはパスポートなしでも通ることができましたが、問題は出発ゲート、つまり最後に起こりました。これから乗り込もうかというときに、滞在許可証を提示したところ、「パスポートはないのか?」と告げられました。「やっぱりきたか...」と思いつつ「パスポートはリスクを考えて置いてきてしまった。滞在許可証しかない」と伝えます。
「なんでパスポートを持ってこなかったの!!...ちょっと待ってくれ警察に連絡して確認してみるから」と伝えられ、待つこと5分。
「残念だけど、ダメよ。残念だけど。」とだけ残し、乗り込む乗務員。閉まるゲート。例え国内線であっても、「常に身分証明書を携帯することを義務としている」イタリアでは、パスポートなしで国内線に乗ることは不可能だったのです。
ちなみに滞在許可証についてですが、「滞在許可証では、身分証明書としての効力がない。滞在許可証は常に身分証明書とセットで携帯されてはじめて意味がある」とのことでした。
さいごに
いかがでしたか?再度の確認になりますが、イタリアは「常に身分証明書を携帯することを義務」としています。
皆さんは私のような失敗を犯し、一緒に旅行する友人や、日本にいる家族に迷惑をかけないよう、例えどんな時であってもパスポートを携帯するようにしてくださいね...。
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