クセ強し?20/21シーズン・セリエA会長 全20人

クセ強し?20/21シーズン・セリエA会長 全20人

ゆうさん

学生時代にローマ・サピエンツァ大学に留学し、シチリア出身マンマが統べる大家族にてホームステイ。今は日系企業で国際提供業務に従事する社会人3年目。イタリアで仕事をする機会を細々と狙っています。サザンオールスターズとサンドウィッチマンが大好き。

フットボールにおいて選手や監督は常に注目を集めていますが、忘れてはいけないのが、クラブの会長の存在です。特にセリエAは、これまでも非常にクセの強い会長さんがたくさんいた・いるリーグでもあり、会長たちのキャリアも様々です。

この記事では、20/21シーズンを戦う各クラブの会長20名を、それぞれ簡単にご紹介したいと思います。

オーナーと会長?

フットボールクラブにおけるオーナーと会長の役割の違いですが、この記事では、ひとまず会長についてをメインに紹介する予定です。

オーナーというと、クラブの株式を50%より多く取得することでなることができます。いわゆる最もクラブに対してお金を出す人・企業です。そして、オーナーが経営手腕を駆使して会長になることもあれば、オーナーが別の人物を会長に据え、クラブの経営などは一任することもあります。

セリエAの会長 全20人

チーム会長名(和名)監督名(伊名)
アタランタアントニオ・ペルカッシAntonio Percassi
インテルスティーブン・チャンSteven Zhang
ヴェローナマウリツィオ・セッティMaurizio Setti
ウディネーゼフランコ・ソルダーティFranco Soldati
カリアリトンマーゾ・ジュリーニTommaso Giulini
クロトーネジャンニ・ヴレンナGianni Vrenna
サッスオーロカルロ・ロッシCarlo Rossi
サンプドリアマッシモ・フェレーロMassimo Ferrero
ジェノアエンリコ・プレツィオージEnrico Preziosi
スペツィアステファノ・キゾーリStefano Chisoli
トリノウルバーノ・カイロUrbano Cairo
ナポリアウレリオ・デ・ラウレンティスAurelio De Laurentiis
パルマカイル・クラウゼKyle Krause
フィオレンティーナロッコ・コミッソRocco Commisso
ベネヴェントオレステ・ヴィゴリートOreste Vigorito
ボローニャジョイ・サプートJoey Saputo
ミランパオロ・スカローニPaolo Scaroni
ユヴェントスアンドレア・アネッリAndrea Agnelli
ラツィオクラウディオ・ロティートClaudio Lotito
ローマダン・フリードキンDan Friedkin

アントニオ・ペルカッシ(アタランタ)

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イタリアを代表する実業家。実は元フットボーラーであり、17歳でアタランタでデビューし、23歳に現役を引退。その後はビジネスの世界に飛び込み、2010年6月からはクラブのオーナーとしてカムバック。

現在は、スターバックス、レゴ、ナイキ、グッチなどのイタリア国内外のマーケティング戦略にて提携するなど、最も影響力のあるイタリア人の一人にも数えられるほど。

自身の背景からもアタランタとの強い繋がりを持ち、まさしくクラブ始まって以来の黄金期を築いています。

スティーブン・チャン(インテル)

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大学卒業後にモルガンスタンレーに就職し、退職後に父親が経営している蘇寧電器へ。蘇寧グループがインテルを買収後は、取締役を経て、2018年10月26日、インテルミラノ史上最年少の会長に就任。

ホーム、サン・シーロでの試合観戦時は、基本的にはインテル副会長ハビエル・サネッティ氏と一緒。常にびしっとしたスーツを着て、真剣に試合を観ています。

若いながらも、インテルへの思いは人一倍あるようで、色々と迷走してしまったこの10年間を払拭し、名門復権のために尽力できるか期待が集まっています。

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マウリツィオ・セッティ(ヴェローナ)

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若くして写真家として仕事を始めたのちに、地元カルピのファッションブランドにて倉庫係やドライバーとして雑用をこなしながら、22歳の時にニット製品を業者に卸売りを行う会社を企業。その後はM &Aなどにより色々な事業に手を出すことに。

2012年にエラス・ヴェローナの筆頭株主になったのち、2013年には完全に単独なオーナーになりました。就任後は、ルカ・トーニ、ジャンパオロ・パッツィーニ、ジョルジーニョなどの有名選手が活躍し、プロヴィンチャの中でも注目を集めるクラブの一つにまで成長させました。

フランコ・ソルダーティ(ウディネーゼ)

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フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を中心に、州の金融関係の仕事や各企業の経営マネージャーなどを歴任し、2000年にウディネーゼの会長に就任しました。

選手を自前で獲得するだけでなく、ローンなどを使っての移籍が多く、セリエAで活躍する多くの選手が、実は過去にウディネーゼに所属していたなんてことも。

ディナターレはクラブのレジェンドとして言うまでもありませんが、 有望株を高値でビッグクラブに売るなど、なかなかの堅実な手腕を見せております。
過去には、ハンダノヴィッチ、ジエリンスキ、ドゥバン・サパタ、アレクシス・サンチェス、ファン・クアドラードやなどが活躍。

トンマーゾ・ジュリーニ(カリアリ)

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若い頃はミラノの地方クラブの下部組織でGKとしてプレーしていたというジュリーニ。

2001年にミラノの名門ボッコーニ大学を卒業後、フランス企業で企業のいろはを学んだ後、2006年に地元カリアリに戻り、自身の家族が経営するフローシド株式会社にてキャリアを開始。

2014年6月からカリアリの会長に就きました。その後、セリエBへの降格などもありながら、2018年には17/18シーズンのクラブの功績からそのシーズンの最優秀会長賞を受賞しました。

ジャンニ・ヴレンナ(クロトーネ)

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自らの地元であるクロトーネで育ち、1987年に産廃物の収集・輸送・廃棄など環境サービスを請け負う個人事業をスタート。その後事業は急成長を遂げ、エンヴィグループとして、大きな企業に。

2018-19年においては、セリエBにてリーグ評議員を務めています。また、前半調子が上がらなかったクラブに対して、ハーフタイムにロッカーまできて檄を飛ばしたエピソードが知られており、良くも悪くも?かなりクラブとの距離が近い様子です。

カルロ・ロッシ(サッスオーロ)

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19年までは胸スポンサーでもあるマペイの経営者、カルロ・スクインツィ氏が会長を務めていましたが彼が急逝したことによってカルロが後継者となりました。

次の夢はクラブをチャンピオンズリーグに進出させることと語っており、その野望はまだまだ尽きることはありません。

マッシモ・フェレーロ(サンプドリア)

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吉田麻也も所属するサンプドリアの名物会長といえば、このフェレーロ。

映画プロデューサーとして活躍した後、2014年に会長職に就任した彼ですが、クラブを売りたがっているご様子。

2020年1月には、売却の意思を持っていることをメディアに公言したものの、新型コロナウイルスの影響もあってか、2021年3月現在では会長の椅子に座っています。20/21シーズンはチームもまずまずの成績を残しているため、彼の考えが変わるかもしれません。

セリエAを視聴する方法

この記事で紹介しているイタリア・カルチョの魅力を知るには、実際に試合を観るのが一番!

コロナ禍でイタリアに行けない状況は続いていますが、スポーツ配信サービスのDAZNでは6-7試合フジテレビ NEXTでは2試合の観戦ができます!

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エンリコ・プレツィオージ(ジェノア)

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イタリア有数のおもちゃ会社ジョーキ・プレツィオージを立ち上げ、一代にして大富豪に。プレツィオージ社は、現在おもちゃ以外の企業も含めて約30社を傘下に収めるグローバル企業となりました。

カルチョを通じて積極的なメディア露出を図っており、様々な監督を招聘、選手を獲得しながら、クラブのセリエAでの地位を確立。

ちなみに彼がロンバルディアのクラブ、コモの会長だった頃、当時15歳のあのリオネル・メッシがトライアウトを受けにきたといい、あの時はたった500万ユーロで獲得できたため、彼を逃してしまったことを今でも後悔することがあると述べていました(笑)

ステファノ・キゾーリ(スペツィア)

リグーリア州 世界遺産チンクエテッレもそばにあり、風光明媚なスペツィアですが、2020年にクラブ創設史上114年以来初のセリエA昇格を果たしたチームの会長は、イタリアのリグーリア生まれでナイジェリアにてビジネスで大成功したヴォルピ氏。

スポーツ実業家としても知られており、強豪水球チームに始まり、他にもセリエDのアルツァケーナの会長でもあります。

ウルバーノ・カイロ(トリノ)

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ピエモンテ州マージオで生まれ、若い頃は地方クラブにてフットボールをプレーしていたそう。大学卒業後は、ベルルスコーニと面接をする機会を得て、兵役前でありながらも彼のそばでのポジションを約束されます。

兵役後は実際に彼のアシスタントして働きながらメディアのいろはを学びました。

トリノ・カルチョが2005年に倒産した際、ラツィオのロティートやユヴェントス GMのモッチなどの妨害にあいながらも、なんとかオーナーに就任して新生トリノFCとしてのクラブ再建を果たしました。

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アウレリオ・デ・ラウレンティス(ナポリ)

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デ・ラウレンティス家は、映画一家として有名。ちなみに本人も『昼下がり、ローマの恋 (2011)』や『 モニカ・ベルッチの 恋愛マニュアル(2007)』など、会長業を行ってからも映画を制作しています。

2004年、地元のクラブであったSSナポリが破産したことを経緯にクラブを買収し、自ら会長に就任しました。その後はセリエAを代表する名物会長の1人として、言動がメディアを騒がせることが多いものの、マラドーナの在籍した時代以来、くすぶっていたナポリを、毎年セリエAの優勝争いに絡むような強豪クラブに成長させたことは、事実と言えると思います。

カイル・クラウゼ(パルマ)

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アメリカの大手コンビニチェーンであるKum&Goほか、イタリアでも食料品や不動産業などを経営するクラウゼグループがオーナーとなり、カイル氏が2020年に会長に就任しました。

家族で作った会社経営の第一線は既に息子に譲ったようですが、パルマのような歴史あるフットボールクラブの経営は、イタリアにもルーツがある彼にとっては夢の一つであったようで、今後はクラブ経営に重点的に力を注ぐのかもしれません。

ロッコ・コミッソ(フィオレンティーナ)

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2019年にヴィオラを約210億円で購入したコミッソは、1996年にケーブルテレビやメディア事業などを扱うメディアコムを立ち上げ、大企業に成長させました。彼の総資産は5,000-6,000億円ほどとも。

ちなみに、フィオレンティーナの胸スポンサーは、このメディアコム。 "ちなみに彼はフットボール経験者。大学卒業後もセミプロとしてプレーを続けつつ、指導者としても活動していました。

そのためフットボールに対しての理解も深いとされ、ファンからも期待を集めています。

オレステ・ヴィゴリート(ベネヴェント)

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ナポリのあるカンパニア州で最も偉大な実業家。郊外の町・エルコラーノで生まれ、法学と文学・哲学で学士を持っています。

1993年に風力発電会社IVPCを立ち上げ、今では風力発電において国内最大手に成長しました。 2006年、兄であるチーロとともに、当時セリエCにいたクラブを買い共同経営者に就任。2017年には初のセリエA昇格を果たすなど、歴史的な瞬間に立ち会いました。

2020年にはベネヴェントにて名誉市民として表彰されるなど、市民やサポーターからの支持も厚い様子。

ジョイ・サプート(ボローニャ)

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ジュゼッペ・ジョーイ・サプートは、カナダの実業家。

父親であるリーノ・サプートがシチリアのモンテレプレという小さな村からカナダのケベックに移住したきたそうです。調べていると、ご家族が皆さん明らかにイタリア人っぽい名前でしたので、確認したところ、そういった経緯がありました。

カナダのフットボールクラブであるCFモンレアルもボローニャより前から保有しています。サプートとボローニャの関係は2014年からと、他の会長たちと比べればまだまだこれからですね。

パオロ・スカローニ(ACミラン)

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1946年にヴェネト州のヴィチェンツァで生まれ、ミラノの名門ボッコーニ大学を卒業し、コロンビア大学のMBAを持つエリート。1997-99年には地元のクラブであるヴィチェンツァのオーナーになった経験もあります。

中国人富豪からアメリカの"ハゲタカファンド"であり、世界を席捲するヘッジファンドの一つであるエリオット・マネジメントがオーナーに。2017年までは役員会の一員であったスカローニは、18年に会長の座に就きました。

彼自身が大きな権力を持っているようには見えないのですが(推測)、インテルと同じく名門復活を目指しているミランにとって、彼の存在はとても重要だと言えるのではないでしょうか。

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アンドレア・アニェッリ(ユヴェントス)

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言わずと知れたフィアットを経営するアニェッリ家。アニェッリ家は1923年からオーナーとしてクラブを経営しており、オーナーとクラブという関係以上に深い絆が見えるのが、ユヴェントスだと思います。そして現在は、このアンドレア氏が会長の任に就いています。

前会長でもあるジャンニは、フィアットを世界有数の企業にしたことで知られていますが、その情熱は、息子のアンドレア氏にも受け継がれているようで、ユーヴェの伝統的なエンブレムに代わる、革新的な「J」のロゴを発表し、イタリアのみならず、各国から注目を集めました。

ちなみに過去には、反社会的勢力のサポーターにチケット転売の便宜を図ったことが明るみになったり、アタランタがCLで活躍を見せてた際には「アタランタのような歴史のないチームはCLの出場に値しない」とやや暴論にも見える持論を展開したこともありますが、やはりイタリアでの圧倒的な強さを誇るユーヴェにおいて、アニェッリ家の存在は欠かせないでしょう。

クラウディオ・ロティート(ラツィオ)

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企業の清掃や警備などを請け負うグローバル・サービス社を立ち上げ、2004年からラツィオの会長に就任。

メディアでの歯に衣着せぬ発言なども注目され、ファンから批判されることも多いが、約200億円ともいわれた負債の返済方法を見出し、破産寸前のクラブを救うなど、ビジネスマンとしての手腕は一流。

コロナウイルスの影響下でも堅実な経営活動をしているようで、2020年11月には、数あるビッグクラブにならび、クラブ専用機を納入するなど、思わず感心してしまいます。

ダン・フリードキン(ローマ)

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アメリカ・サンディエゴ生まれ。2017年に父が死去したことによって会社を引き継ぎ、フリードキングループのオーナーに。トヨタ車の販売代理事業で莫大な収益を上げています。

2020年8月に新たにフリードキングループがローマのオーナーになり、ダンが会長職に就任。長年会長だったジェームズ・パロッタ氏と交代しました。

クラブの購入金額は約740億ユーロであったと言われており、長年財政難にあえいできたクラブの経営状況を立て直せるかに注目が集まっています。

ちなみにダンは映画にも興味があるようで、日本でもヒットしたクリントイーストウッド監督作の『運び屋』の共同制作者の一人でした。

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さいごに

セリエAの会長20人を簡単に紹介いたしました。もし彼らのより詳しいバックグラウンドやクラブの歴史などを知りたい方は、英語やイタリア語で探していけば、きっと見つけられると思いますので、ぜひトライしてみてください。

セリエAを視聴する方法

この記事で紹介しているイタリア・カルチョの魅力を知るには、実際に試合を観るのが一番!

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2022/23シーズンは、セリエA、コッパ・イタリアを生放送!

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