ヴェネツィアへの想い
皆さま、初めまして!
イタリア在住17年、色々な出来事に遭遇してきましたが、まずは、私が心から愛する町、ヴェネツィアをご紹介したいと思います。よろしくお願いします!
このサイトをご覧になっていらっしゃる方は、きっとヴェネツィアのことをよくご存じの方が多いかと思いますが、お付き合いくださいませ。
さて、まずはリガブーエ(Ligabue)というイタリアの歌手をご紹介します。
“Piccola stella senza cielo(ピッコラ・ステッラ・センツァ・チエロ)”というタイトルの歌ですが、MVの舞台がヴェネツィアです。
イタリアで最も成功した歌手の1人...Ligabueの魅力・特徴・人気曲を徹底解説
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水路に水はなく、ゴンドラが浮き、飛んでいる・・・とても幻想的で、ただただ町の美しさに、ため息をつきながら見入っていました。イタリア語が分からなくても見ているだけで、ヴェネツィアという町がどのようなところなのか、想像して楽しんでいたのを覚えています。
こうしてヴェネツィア病に立派に罹患した私は、何度も何度も足を運ぶことになります。
違和感?
日本では、よくテレビなどでヴェネツィアの町の様子などを放送しているのを見かけるかと思いますが、皆さん、気になった事ってありませんか?
初めての海外旅行先がイタリアで、ヴェネツィア・サンタルチア駅に降り立った時の感動・不思議な感じ、そして、何かしらの違和感は、今も忘れられません。そう・・・違和感。自問自答している時に、ふと目の前の水路を見た瞬間「これだ!」という閃き。
心が日本100%のままヴェネツィアに来た私は、ある風景を思い出しました。その風景とは、日本の水路だったのです。
日本には、ガードレールなどの落下防止柵があり、安全に配慮されているところが多いですよね。ところがこの町にはそういった柵がない。
そう、これが違和感だったのです。不思議に思うと同時に、異国に来た実感に変わったのは言うまでもありません。
ヴェネツィアは今も・・・
ヴェネツィアという町は今も水路を利用し商業活動等が行われています。そして、公共交通は車ではなくバポレット(昔、水蒸気ヴァポーレ・vaporeを利用して走っていた小船という意味から)と呼ばれる水上バス。
という事はもちろん、救急車・警察などもすべてが船で、サイレンはイタリア全土で鳴っているものと同じ。
それから、一度だけ見て、とても印象深かったお葬式・・・霧の日だったのですが、ゴンドラに棺を乗せて運んでいらっしゃいました・・・。
今から17年程前には、それほど、水上バスの汽笛が聞こえてきませんでしたが、ここ数年の観光客増加に伴い、水路の曲がり角で何度も鳴らしている船をよく見かけるようになっていました。
が、昨今の感染症が原因で観光客はめっきり減り、ヴェネツィアの水がきれいになったと言われるほどになりました。今の夏はきっと、水路の悪臭も減るかも知れませんね。
さて、ここまでは、ヴェネツィアという町について軽く触れさせて頂きました。
ヴェネツィア町中散歩
ここからは、少し町中散歩をしましょう!
まず、サンタルチア駅から、左手に行けばヴェネツィア本島の中心道に入ります。迷子になりたくない方は、この道を中心に移動を行えば大丈夫です。でも私は、ヴェネツィアに行くという方には、
「迷子になって下さい!迷子になれば視点が変わって、違ったヴェネツィアが見えてきます。角を曲がるたびに新しい発見があります。それは、お店であったり、建物であったり、色々です。」
とお声がけさせて頂きます。
なぜ、このような言い方をするかというと、それは町の構造にあるから。ヴェネツィアの町はもうご存知の方が多いかと思いますが、大変狭い道(大人が二人並ぶともう道幅がいっぱいになるところ)が多いです。
しかし、歩いていると急に大きな広場に出ることがあります。例えば・・・
・・・どこの広場だろうと思い、地図を広げますが・・・
自分の居場所が分からない・・・
ドキドキの迷子の始まりです。
海外で、迷子になることは、絶対に避けた方が良いことです。それは分かっているのですが、ヴェネツィアは例外。島全体が小さく、歩いてホテルまで帰れない距離ではない(とはいえ、歩くととても疲れますが・・・)と分かっているし、それ以上に、現地の方に道を尋ねるのが、楽しい!
答えてくれる方により、例えば、これ以上迷子にならないように大通りを勧めてくれたり、もしくは、より細い抜け道的な道を教えてくれたり色々です。そうして教えてもらった道を歩いているようで、実はまた間違った道を歩いているなんてこともよくあります。それでOK!間違った道でも違う発見があるのですから!!
さいごに
今(7月上旬現在)は、あまり旅行や移動することが、まだ推奨されていませんが、また、以前のような明るく陽気な国、イタリアに戻ってくれることを願っていますし、イタリアの底力をきっと見せてくれると信じています。
その折は、是非、ゆったりと時間をかけて迷路の町で迷子になりつつ新たな発見を、そして訪れる人を惹きつける魅力があるヴェネツィアにぜひ皆さんもお越しください!
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