海外へ行くと日本とは違う街並みや人の雰囲気に圧倒されませんか?だからなのか、日本人はイタリア好きが多いと言われます。石造りの街並みや、いたるところにある歴史的建造物。
中でも、私たち日本人が新鮮に感じる建物の一つは、”教会”ではないでしょうか?観光で訪れる人も多いと思いますが、教会で何が行われているかご存知でしょうか?今回は、イタリア人が教会へ行く目的についてご紹介します。
キリスト教最大の宗派
カトリック教
まず、カトリック教について少しご説明します。キリスト教の中の最も大きい宗派です。カトリック教会の総本山は、バチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂です。カトリック教の代表者がローマ教皇で、バチカン市国に住んでいます。
世界に12億人以上の信者がいるといわれ、イタリア国内では少しづつ数が減っていると言われていますが、8割はカトリック教の信者と言われています。
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金曜日は○○が食べられない?!
信仰の強い人だけが行うそうですが、カトリック教の信仰者は毎週金曜日はお肉が食べられません。
理由は、イエス・キリストが十字架に掛けられた日が金曜日であったことや肉を食べずに魚を食べいた、肉はイエス様の体を表しているからなど諸説あります。ですので、金曜日だけはお肉ではなく魚を食べる人がいます。
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何をするの?
具体的に教会で行われることは、洗礼式などの儀式、結婚式、お葬式、ミサです。一つずつ見ていきましょう。
儀式
まず、生まれて1歳になるまでに洗礼式”バッテジモ(Battesimo)"を受けます。これは、カトリック教徒になる最初の儀式で、神父様が頭に聖水をかけます。
次は9歳になってから、自分の意志でカトリック教徒になると宣言する儀式”プリマ・コムニオーネ(Prima Comunione)"があり、14歳になると正式にカトリック教徒と認められる儀式"クレージマ(Cresima)"があります。そのため、毎週教会へ通い、キリスト教についての知識を深めなければいけません。
結婚式
日本人も教会で結婚式を挙げる人が多いですが、イタリアでも教会で行う人が多いです。なんと、キリスト教でない人でも教会で式を挙げることができます。ただし、事前にキリスト教についての講義があります。また、離婚をして再婚で式を挙げる場合は教会ではできません。離婚はキリスト教の考えに背く行為だからです。ですが、以前警察に捕まり前科のある人は教会で結婚式を挙げることができるそうです。
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お葬式
お葬式も教会で行われます。たくさんのお花に囲まれ、祈りの儀式があります。ちなみに、イタリアには香典の文化はなく、遺族へは果物やワインを持っていきます。
ミサ
名前は聞いたことがあるけど、いまいち何をするのか分からないミサ。これは、イエス・キリストの死と復活を記念した儀式です。イエス・キリストが復活した日が日曜日であったことから、ミサは毎週日曜日に教会で行われます。聖歌で始まり、聖書の朗読や、祈りの言葉を唱えます。その後、イエス・キリストの体を表すパンと血を表すぶどう酒をいただきます。
いつ行くの?
一年を通し多くの儀式がありますが、毎週多くのカトリック信者が教会へ訪れているのでしょうか?以下は私のイタリア人のカトリック教徒の友人にインタビューした内容です。
- 信仰の強い人は家族で毎週のように教会へ行くこともあるが、今ではあまり多くはない。
- ほとんどの人は、パスクア、フェッラゴスト、12月26日とカポダンノには教会に行く。
- パスクア(Pasqua)とは、イエス・キリストが亡くなってから3日目で復活したことを祝う復活祭です。英語ではイースターと言います。春分の日の後の満月の日曜日と決まっています。
- フェッラゴスト(Ferragosto)は、8月15日聖母マリアが天国へいった日です。
- 12月26日は、キリスト教の最初の殉教者聖ステファノを記念する日です。イエス・キリストが生まれたクリスマス(ナターレ:Natale)も大切ですが、この日は家族で過ごすので教会へは行かないそうです。
- カポダンノ(Capodanno)は、イタリアの元旦です。日本の初詣と同じような感覚だそうです。なので、日付が変わる前後は多くの人が教会へ行くので元旦から数日後に訪れる人も多いです。
いかがでしょうか?
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友人は信仰がとても強いという訳ではありませんが、多くの記念日の中でも、特別な日には教会へ行くそうです。年に4回は、日本人が神社へ訪れる回数より多いのではないでしょうか?!
さいごに
日本ではカトリック教徒の割合は数パーセントと言われており、出会うことが少ないと思います。また、仏教のため教会は少ないので海外へ旅行に行った際に初めて教会を訪れる人も多いと思います。派手な色や露出の多い服装では入れない教会もあります。
訪れる前には失礼のないように最低限の知識は覚えておきましょう。
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