イタリアはワイン?いや、ビールも負けてない!
「イタリアのお酒といえば?」と聞けば、「ワイン!」と答える人がほとんど。
しかし!意外なことに、イタリアではけっこうビールも飲まれています。普段の食事からワインを飲むと、ちょっとヘビーだけど、さっぱりとしたビールならオールシーズンいけちゃいます。特に若者には人気です。
そこでこの記事では、イタリアで有名なビール8銘柄をご紹介します。ほとんどのイタリア産ビールを日本でも飲めますので、ぜひ試してみてください!
1.モレッティ(Moretti)

1859年に創業されたイタリアでは最も古い歴史のあるビールメーカーの一つです。オーストリア帝国の影響を強く受けている、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州ウーディネで生まれました。
トレードマークは「帽子を被った髭の老紳士」で、スーパーでも見つけやすい一品です。 モレッティは世界40以上のの国と地域に輸出されており、もちろん日本でも購入できます。日本のイタリアンではほとんどのお店で見かけるようになってきました。
2006年、ビール業界で最も重要と言われる大会「ワールド・ビール・カップ」にて、イタリアのビールメーカーとしては唯一、金・銀メダル両方を獲得しています。

ちなみに、トレードマークの老紳士はモレッティ創業者…ではありません。1942年当時の社長であったラオ・モレッティがウーディネで見かけた男性がモデルです。ラオが考えるモレッティのクラシックで正統派な雰囲気にぴったりだと直感したラオは、男性に写真撮影を頼み込んだとのこと。今となってはすっかりモレッティの顔となっています。
関連記事
2.ナストロ・アズーロ(Nastro Azzuro)

イタリア語で「青いリボン」という意味の名前のビール。現在は、アサヒビールを製造する日本のメーカー、アサヒホールディングスの傘下となった、ペローニ社製造のビールです。
ナストロ・アズーロは1965年に発売されました。1933年、最も速く航海できた大洋航海船に与えられるブルーリボン賞を、イタリアの豪華客船レックス号が獲得したことにちなんで、命名されました。
モレッティと比べると日本での知名度は低め。アサヒビールの力もあってか、スーパーよりはレストランなどでよく見かけます。キリっとしていてピッツァや揚げ物、餃子などにマッチ!
3.ペローニ(Peroni)

ペローニ社の名前がついた、イタリアを代表するビールの一つ。ちなみにペローニ社は、1846年にロンバルディア州ヴィジェーヴァノにてフランチェスコ・ペローニが創業しました。
先述のナストロ・アズーロとはけっこう味が違い、ペローニに方が飲みやすく何にでも合うけれど、飲みごたえはそこまでなく、かなりアッサリしています。お酒が得意ではない友人が好んで飲んでいたイメージがあります。
ちなみにペローニは、モレッティを抜いて、世界で最最も消費されているイタリアビールになったそうです。
4.ソララマ(Soralamà)

まだまだ日本ではマイナーなイタリアビールですが、徐々に注目を集め始めているのが「クラフトビール」。日本でもお手軽に味わうことができるのが「ソララマ(Soralamà)」です!
創業は1999年。ピエモンテ州トリノ近郊のヴァイエ(Vaie)、そのスーザ渓谷のミネラルたっぷりの雪解け水を使い、オーナーが美味しいと認めた麦をブレンドして醸造した香り高いクラフトビール...
オーナーのロレンツォ氏はベルギーの大学でビールに関する講義を受けた時からビールの奥深さ・素晴らしさに魅了され、以後20年間独自の製法を貫いてきました。
クラフトビールを買おう!

この「ソララマ」は、イタリア直輸入店Via Italiaさんで購入することができます!私も家族からプレゼントしてもらって、このビールを飲むことができました!
なかなか珍しいイタリアのクラフトビールですが、他にはない独特の味わいが楽しめます。是非トライしてみてください!
このソララマを実際に飲んでみました!レビューはイタリアのクラフトビール・ソララマを飲み比べを読んでみてください。
5.メナブレア(Menabrea)

1846年に北イタリアのピエモンテ州ビエッラにて創業したメーカーです。1924年にはブリュッセルで行われた初のビール国際大会で、金賞を受賞しています。品質保護のために大量生産はしないというこだわりの下で、限定された輸入業者のみに販売しています。
こだわりは、伝統的な先祖代々受け継いできたレシピに忠実にビール造りを行うこと、最高品質の原材料を使用すること、そしてこの土地固有のビール文化を保護し継承すること、としています

中でも有名なのは「メナブレア1846 エクスポート・ラガー・ビール」です。色は明るい麦藁色で、ほのかにバニラの香りを持つフルーティなビール。
「エクスポート・ビール」は13世紀頃に、日持ちするビールとして開発されました。ワイン同様、ビールも温度変化で品質が悪化するため、輸出に耐えられるように強化されたものが、このように呼ばれるそうです。
メナブレア社には、他の銘柄もあります。琥珀色を帯びた色、程よい苦みとコクのあるアンバー・ビール。黄金色でアルコール度数の高めなストロング・ビール。日本でも購入することが出来ます。
6.メッシーナ(Messina)

1923年にシチリア島北東部の都市・メッシーナで誕生したビール。イタリアビールにはちょっと珍しい、苦みは控えめですがややビターテイストな味が特徴的なラガービールです。
アルコール発酵がゆっくりと行われ、麦の香りがほのかに感じられます。シーフードや夏野菜にあう、シチリアらしい美味しさなので、次の夏用に買ってみては?
メッシーナは、イタリアビールの中でも麦がしっかり主張する、穀物を感じられる仕上がり。苦みが少なく癖のない味わいが広がり、ぬろんと喉元を通り抜けます。
7.イクヌーザ(Ichnusa)

日本ではほとんど出会えないでしょう。しかし道行くイタリア人に「サルデーニャのビールといえば?」と聞けば、多くの人から「イクヌーザ!」と返ってくることでしょう。ラベルはサルデーニャの州旗になっています。
ビールの名前の由来は、古代ローマ時代、フェニキア人の植民地だった頃、サルデーニャ島を「イクヌーザ」と呼んでいたこと。苦味というよりは、ほんのり甘くて飲み心地がいいビールです。
ちなみに、今はオランダのビールメーカー・ハイネケンの傘下グループに入り、イタリアだけでなくヨーロッパに市場を展開しています。日本にもいっぱい輸入される日が来ればいいなぁ!
8.ドレハービール(Dreher)

他の銘柄に比べると、日本ではなかなか出会えないかも。飲みたい場合はレストランやショップよりは通販がオススメ。
北イタリアアルプス山麓の町・ベッルーノの雪解け水を使用して醸造されていたとされます。創業は1773年と、ビール文化のなかったイタリアでは最古の醸造所の1つ。他の多くのイタリアのメーカーと同じく、現在はハイネケングループの傘下です。
グラスに注ぐとリンゴのような香りがほのかにして、口に含むとちょっぴり甘い感じ。ただ、口に残るべたべたした甘さではないので、グイっといけちゃいます!
終わりに
いかがでしたでしょうか。ワインに負けず、ビールもイタリアが誇る美味しいお酒なのです。イタリアに来たときには是非、ビールも味わってみてはいかかでしょうか!