イタリアのチョコレートと言えば!Baciのちょこっといい話

 2017/02/13

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お土産に最適なperugina(ペルジーナ)のチョコレート・Baci

銀色の包み紙を開くと、そこには丸くて愛らしいフォルムのチョコレートと、チョコレートに負けないくらい甘い愛の言葉の書かれた小さなメモ。これが最も有名なイタリアのチョコレートの一つ、Pergina社のBaciです。

イタリア語でバーチ(BACIO=キスの複数形)を意味するこのチョコレート、お値段も手頃で、イタリア土産の定番となっていますが、そもそもどうしてこれほど有名になったのか。

バレンタインも間近にせまっていますので、この機会にbaciのロマンティックな歴史に触れてみるのはいかがでしょうか。

Baciの生みの親・Luisa Spagnoli(ルイーザ・スパニョーリ)

bacioの誕生は彼女抜きには語れません。

Luisa Spagnoliは、1877年にペルージャに生まれ、デザイナーとして活躍していました。

しかし、第1次・第2次世界大戦の影響で苦しい生活を強いられていた1922年、もはや甘いものは贅沢なものだと考えられていた最中に、いかにコストと材料を節約できるか考えた末、ルイーザは、パウダー状にする代わりにそのままのヘーゼルナッツ1粒を、チョコレートで包み込んだお菓子を考案しました。

それが、Baciの前身です。形が拳のようであることから、そのチョコレートは「Cazzotto(カッツォット)=げんこつ」と呼ばれていました。ルイーザは以降、実業家として後世に名を残すことになります。

「げんこつ」から「キス」へ

では、なぜ、「cazzotto」が「bacio」になったのでしょう。

その理由には2人のイタリア人が関わっています。

1人目は、常日頃から、店員に、それもかわいらしい女性の売り子に「すみません、『げんこつ』を一ついただけますか?」と客が尋ねるのがナンセンスだと思っていたルイーザの恋人・Giovanni Buitoni(ジョヴァンニ・ブイトーニ)。彼がcazzottoの広告の代わりに1907年創業・老舗お菓子メーカーperginaの広告を掲げたのです。Buitoniは日本ではあまり知られていませんが、barillaと並ぶイタリアの最も有名な食品メーカーの一つ”Buitoni”の創業者でもあります。

2人目は、peruginaのアート・ディレクターのFederico Seneca(フェデリコ・セネカ)。彼はcazzotto、もといbacioのために銀の背景に青色の文字で書かれた包み紙を考案しました。また、LuisaがいつもBuitoniに愛のメッセージとともにチョコレートを贈っていることを知り、Senecaは同じように包み紙の中に愛のメッセージを入れてbacioを売り出しました。ちなみに、包装紙のキスを交わすカップルの構図は、イタリアのロマン主義画家のアイエツの同名作品からインスピレーションを受けたそうです。

この2人の働きかけによって、1924年、「cazzotto」は「bacio」として正式に発売されることになりました。

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