【デモ動画あり】11月3日の首相令を受けて...イタリアの今と生活

【デモ動画あり】11月3日の首相令を受けて...イタリアの今と生活

編集者A

ナポリに留学し、お惣菜屋さんを経営する家族の元にホームステイをしながら、ナポリ方言の研究をする。 大学では、美学、フィールドワーク言語学を専攻。 ナポリのことならお任せください。

ロックダウンからもうすぐ半年

イタリア全土で実施されたロックダウンからもうすぐ半年が経とうとしています。

イタリアに住んでいる多くの人々は、慣れないマスクをし、離れて暮らす家族の元にも帰らず、たとえ近くに住んでいる友人ともビデオ通話での会話で我慢するなど、十分気をつけてきました。

しかしながら、感染状況は予断を許さないどころか、ますますひどくなるばかりです。連日発令される首相令はより厳しくなっています。

いつこの悪夢が終わるのかわからない不安の中、イタリア国内に住んでいる人たちの現在を、少しでもお伝えできればと思います(筆者は現在ローマ在住です)。

11月3日の首相令(DPCM)

感染が収まらない状況を受けて、11月3日に新たな首相令(Decreto del Presidente del Consiglio : 通称DPCM)が発行されました。

有効期間は、11月6日から12月3日までです。概要は、在イタリア大使館のページ(リンクはこちら)よりわかり易い説明がありますので割愛いたしますが、大まかに言いますと、イタリアを危険度別に3つのゾーン(赤・オレンジ・黄色)に分け、それぞれのレベルに応じた措置がとられています

私の住むローマは、現在、黄色ゾーンのため、下記が主な内容です。

  • 22時〜翌朝5時までの外出は、健康上の問題など急を要するもの、仕事上の理由を除き禁止(この時間内に外出する際は自己宣誓書の所持が義務付けられています)
  • 移動に制限はないが、なるべく移動を回避することを推奨
  • 土日祝日、祝日の前日において、ショッピングモールを閉鎖。(生活必需品の取り扱い店を除く:薬局、食料品店、タバッキ等)
  • 美術館、展覧会、プール、劇場、映画館、ゲームセンター、ジムの閉鎖
  • 高校の授業のオンライン化(幼児教育施設及び小中学校は対面授業を継続)
  • 5~18時以外の飲食店の営業を禁止(持ち帰りは22時まで可能)

このほか、以前の首相令に引き続き、飲食店での食事の際は1テーブルに5人以上座ることは禁止されています。

イタリアでの日常生活

私(職業:サラリーマン)の場合

私はローマで現在、サラリーマンとして働いています。

対面での仕事がほとんどできないため、以前は頻繁に行われていた社外打ち合わせや外回りなども今はほぼありません。テレワークの日数も増え、1ヶ月以上対面では会っていない同僚もいます。

給与の面では、今のところは特に変更はないものの、来季は確実に下がるだろうと噂されています。

趣味で習っているバレエのレッスンは、ZOOMでのレッスンに移行になりました。

友人らと夜に食事に行ったり、夜のテヴェレ川沿いを散歩したりするのが非常に好きだったので、それができないのは寂しいですが、今のところ、特に直接的な打撃はなく日常を送れています。

もともとインドア派なこともあり、凝った料理に挑戦したり、読書をしたりと、割と楽しく過ごしています。また、同居人がいるため、話し相手がいることも大きいでしょう。

ただ、正直なところ、来季の給与面での不安が大きく、習い事のレッスンを一時的にお休みすることも検討しています。

私は今年の9月まで日本で働いていたのですが、日本でのコロナ下における生活とそこまで変わらないな、と思っています。

日常生活:同居人(職業:料理人)の場合

日本でもコロナ下における飲食店の閉店が相次いでおり、飲食業は苦しい状況に置かれていると思います。イタリアでも、大打撃を受けているのが飲食店に勤務している人々です。

私の同居人は飲食業従事者で、お店の営業時間は18時から翌朝3時までです。つまり、現状、営業停止状態に置かれているのです。

持ち帰り客のためにお店を開けることも考えたようですが、売り上げが見込めないこともあり、12月初旬まではお店は閉める予定だそうです。

以前のロックダウン時には、国の給与補償金庫(cassa integrazione)より、給与の60%の補償がありましたが、今回の補償は40%にとどまる予定です。ただでさえ贅沢はできなかった生活だったにもかかわらず、今後は家賃を払うことすら厳しくなる状況だそうで、頭を抱えています。

コンテ首相は飲食従事者へは補償政策をとると明言していますが、前回のロックダウン時の給与補償も2ヶ月以上送れてやっと支払われたことを考えると、あまりあてにできません。

貯金を切り崩したり、大切にしていた趣味のコレクションを売ったりして、なんとか食いつないでいるというのが現状で、毎日見ていて胸が苦しくなります。

繰り返されるデモ

こうした状況を受け、各地で労働者によるデモが勃発しています。参加者が暴徒化し、けが人が多数出たこともありますが、彼らの意見は決して無視できるものではありません。

例を挙げると、先日10月28日はボローニャにおいて、飲食業従事者を筆頭にデモが実施されました。

ボローニャのレストラン、パブ、ジムなどで働いている人たちの間では、画像のようなメッセージがソーシャルメディアで拡散されていました(筆者whatsappより)。

(抄訳)

私たちは、残念ながら、レストラン、バール、居酒屋、ジムとプールの営業が停止されるという、到達したくなかったところまで来てしまった。来る10月28日水曜日午前11時、ボローニャ・マッジョーレ広場において、今までの店舗での営業通り、マスクをつけ、対人距離を十分取った上で、血も涙もないコンテ首相と彼の政府が選択した措置への反対表明をするために皆で集まることを求める。

公共輸送手段と学校こそがこの感染の問題点である。

我々はイタリア経済の基盤であるのに、ペスト塗り(感染を広めた嫌疑をかけられている者の意)や脱税者呼ばわりをされることに疲弊している。

我々は国を前進させているのであり、この政治的に与えられた階級とは、正反対の存在である。11時にマスク着用の上デモを開始できるよう、ボローニャ、マッジョーレ広場に10:30に集合のこと。

可能な限り多くの人へこのメッセージをお送りいただきたく。

敬具

ボローニャのレストラン関係者より

当日は、広場にシートを敷き、お皿とカトラリーをおいて飲食従事者であることを表現した上で、あくまでも安全に、政府への抗議活動が行われたということです(下記ビデオ作者撮影。顔が映っている人たちからは、撮影許可を得ております)。

終わりが見えない中で

終わりが見えない不安を抱えているのは、決してイタリアの人々だけではありませんが、少しでも詳しい状況を発信できたらと思います。

今後もイタリア国内において新しい動きなどありましたら、随時お伝えしていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。もう見るのも聞くのも半ば疲れましたが、希望は捨てず、andra' tutto bene (きっと上手く行く) と信じています。

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