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ナポリのお菓子...あまいスフォリアテッラのちょっとにがい歴史と 名店3選

投稿日:2017-09-20 更新日:

ナポリのお菓子といえばスフォリアテッラ

サクサクのパイ生地の中には、セモリナ粉をリコッタチーズとオレンジピールで炊いた爽やかな甘さのクリーム。朝起きてすぐにバールやパスティチェリアに買いに行って、苦いエスプレッソと共にいただく・・・。

この魅力的なお菓子の名前は、sfogliatella(スフォリアテッラ)。ナポリの朝食には欠かせない、歴史のあるドルチェです。

本記事では、伝統的なスフォリアテッラの歴史や発展していった背景、そしてナポリで最もスフォリアテッラの美味しいお店をご紹介いたします。

ドルチェの街・ナポリ

カンパニア州のナポリは、イタリアの中でも食べ物が特に美味しいことで知られています。海にも山にも囲まれているので、海鮮も野菜も新鮮なのが大きな理由です。

しかし今回、私がご紹介したいのはナポリのお菓子(ドルチェ)。南イタリアは、郷土のお菓子が数え切れないほどあり、その土地ならではドルチェが目白押しです。

フランスのお菓子のようにおしゃれでハイソな感じとはまた違った、古くから地元民に愛されてきた愛嬌のあるドルチェたちが、今日も朝からパスティチェリアに並んでいます。

スフォリアテッラが生まれるまで

その1.厳しい食生活

今やナポリを代表するお菓子となったスフォリアテッラですが、実は発祥は修道院。ナポリの有名なバカンス地、アマルフィ海岸にあった修道院Santa Rosa(サンタ・ローザ)です。

サンタローザはとりわけ生活の規則が厳しく、修道女たちは外出を禁止されるほどでした。彼女らの一部は、厳格な規定に自給自足の生活を送っていました。修道院外部との接触を避けるために、自分たちで穀物やぶどうを栽培していたのだそうです。

その時の食事といえば、自分たちで作ったパンを中心とした、毎回すべて同じ質素なメニュー。パンも、2週間ごとにしか焼けないため、硬くなることは想像に容易いでしょう。

その2.失敗した料理

そんな厳しい生活を強いられていた修道女たちですが、ある日、食事係をしていた修道女の一人が、牛乳で炊いていたセモリナ粉に火を通し過ぎたことに気づきました。

そのまま捨てようとした彼女ですが、ふと思い立ち、ドライフルーツと砂糖、それに少量のレモンリキュールを加えてみたのです。

出来上がったクリームを見て、

「これってパイの中身にできないかしら?」

と考えた彼女は、早速、ラードと白ワインを加えたパイ生地を作り、「火を通し過ぎた」セモリナ粉を中に詰めてみました。ちょっと見た目が簡素過ぎる、と感じた彼女は、パイを修道士の帽子の形にして、焼き上げることにしたのです。

そうして誕生したのが、このスフォリアテッラ。今から400年ほど前、1600年ごろの出来事でした。

【次ページ】秘密のレシピが公になるまで

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編集者A

ナポリに留学し、お惣菜屋さんを経営する家族の元にホームステイをしながら、ナポリ方言の研究をする。
大学では、美学、フィールドワーク言語学を専攻。
ナポリのことならお任せください。

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