イタリア・マンマの料理は絶品
イタリアのマンマといえば、とにかくみんなが大好きなのが料理!息子たちが「マンマのイタリア料理は世界一だ!」と喜んで言うほど、マンマが作る料理は、誰もが美味しいと口を揃えます。そしてそのマンマも自分の料理には自信満々です。
さて、私はローマに留学していた際、ホームステイをしていたのですが、そのマンマは73歳のシチリア人女性。イタリアではよく「マンマは年を重ねるほど料理が上手になる」「シチリア人は料理が上手い」ということが言われており、まさにそのマンマは「料理が上手すぎるマンマ」だったのです!
そんなマンマが10ヶ月の留学生活の間に、私のために作ってくれた絶品料理トップ10を紹介したいと思います。実を言うととても10つになんて絞り切れなかったので、泣く泣く削った料理がたくさんありますが、それはどこかの記事で紹介できたらと思います。
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※写真があるもの、よく撮れているものは、私の写真を使っています。それ以外は、Instagramの写真からです。
マンマの絶品料理トップ10
10位 スパゲティ・アル・ポモドーロ
最もシンプルかつ最高に美味しいマンマの料理といえば、トマトのパスタ。特にその中でもトマト・スパゲッティとして知られるスパゲッティ・アル・ポモドーロ(Spaghetti al pomodoro)が美味しかったので、10位にランクイン。
シチリア出身のマンマはトマトソースの料理が得意なのです。また、スパゲッティはロングパスタで、麺の硬さ、柔らかさがショートパスタよりも人によって差が出やすいのですが、マンマの茹でるスパゲッティは驚くほどに絶妙な茹で加減。まさにアル・デンテ(Al dente。芯が残るくらいのパスタの茹で具合)。
パルメジャーノチーズをかけていただくと、より一層しっとり感が出ます。こんな盛り方だったり、私の写真の撮り方が雑だったりしますが、留学生活のどこで食べたパスタより美味しかった。
9位 インサラータ・ディ・リーゾ
イタリアの夏の定番料理であり、マンマの得意料理の一つでもあるのが、インサラータ・ディ・リーゾ(Insalata di riso)と呼ばれる、白米とサラダを和えた料理。トマトやバジル、グリンピース、ツナ、プロシュートハム、小エビ、茹で卵、マヨネーズなどを、炊いたご飯と混ぜます。
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夏にキッチンに立つと、強烈な暑さですぐにへとへとになってしまいますが、マンマも例外ではありません。この料理は、午前中に1.2時間かけて一気に白米10合分くらい調理すれば、2日後まで昼食・夕食ともに食べ続けることができます。夏のマンマの強い味方です。
ひんやりした白米なんて、美味しいのだろうか、と思ったのですが、マヨネーズソースとよくマッチしていて、食べやすいんです。
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8位 ティンバッロ
もともとはナポリの貴族たちによって愛されていたとされる、高級料理ティンバッロ(Timballo)。今日では一般家庭でも調理されているものの、やはり珍しい料理で10カ月の留学中にたった一度しか食べることはありませんでした。
様々なレシピがあるようですが、マンマの作るティンバッロをご紹介。良く焼いたパイのような生地の中に、トマトソースと一緒に調理したショートパスタやグリンピースを入れ、オーブンで調理します。
お腹にはたまりやすいのですぐに満腹になります。
7位 ガトー・ディ・パターテ
もとはフランス料理といわれているこの料理ガトー・ディ・パターテ(Gateau di patate)も、マンマの手にかかればお手の物。もちろん今日ではイタリアの代表的な家庭料理の一つになっています。ポテトを何個もすりつぶし、マッシュポテトにしたのち、プロシュートハムやパルメジャーノチーズを混ぜ、それをオーブンで焼いたら完成。
見た目的にはそれほど手がかからないように見えるのですが、70歳を過ぎてポテトを機械なしですりつぶすのは大変で、マンマもこれをやるとヘトヘトになってしまいます。ちなみに、冷ますとより美味しいので、次の日の昼食や夕食にもなる優れものです。
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6位 フェッティーナ・パナータ
いわゆる「ミラノ風カツレツ」のことを指す、フェッティーナ・パナータ(Fettina panata)ですが、中央ー南イタリアなどではこのように呼ばれています。作り方はほとんどトンカツと同じなのですが、違いと言えば、トンカツに比べてお肉が薄切りかつ、脂肪が少ないということ。
通常の時だけではなく、お祝いの時にも出される料理です。マンマは一気に15‐20枚程度を揚げるので、朝早くから台所に立っている時は、これを作っていることがしばしばあります。
いずれにしても、脂肪の少ないお肉かつ、マンマが気をつかっているオリーブオイル、そしてレモンのおかげで、あまり脂っこくなくサッパリと食べることができますよ!
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5位 カンネッローニ
こんな形をしていますが、実はこのカンネッローニ(Cannelloni)もパスタの一種。イタリア語で「茸」という意味です。口の開いた筒状のパスタの中に、ラグソースをたっぷり詰め、それをオーブンで焼きます。チーズをたっぷりかけて食べると本当に美味しいのですが、やや重めの料理なため、高齢のマンマの家ではあまり作られません(もちろん、作った時は最高に美味しいのですが)。
4位 トルテッリーニ
マンマが私のホームステイ初日と最終日前日に振舞ってくれた、私にとっては非常に思い出深く、マンマの温かさを感じられる代表料理がトルテッリーニ(Tortellini)。ラビオリに近いですが、それよりももっと小さいパスタで、パスタの中にはお肉が入っています。そしてそれを、鶏肉のブロードで煮込んだ料理。クリスマスにも作りました。
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ちなみにマンマが初日に振舞ってくれたのも「日本なんて遠くからやってきて疲れている時には、なるべく身体に負担のかからないものを食べてもらいたい」というマンマの優しさから。
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3位 ポルペッテ/ポルペットーネ
イタリアの家庭料理の代表例であるポルペッテ(Polpette)は、肉団子という意味。日本でイメージする肉団子よりも一回り大きいサイズのものをトマトソースにかけて食べます。
ちなみにこの写真に写っているのは、もっと大きな肉団子でポルペットーネ(Polpettone)と呼びます(イタリア語では-oneを語尾につけると「大きい」などという意味に変わります)。どちらもハンバーガー用などの国産ひき肉をスーパーで吟味して購入し、なるべく早く調理します。ちなみに私は大きなポルペットーネの方が食べごたえがあって好きです!
ローズマリーやオレガノなどのハーブが最高にきいていて、何度でも食べたくなる味です。2週間に1回くらいは出てくるのですが、「今日はポルペットーネだよ」と言われると、ちょっと嬉しい気分になったものです。
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2位 ラザニア
マンマの料理の中で、「普通のレストランとのクオリティをまざまざと見せつけられたランキング」だったら、ラザニア(Lasagna)がダントツ1位です。そのくらい、マンマの作るラザニアは、イタリアの普通のお店で食べるものとレベルが違います。クリームを全く使っていないので、食べた瞬間から弾力が強いのですが、その分ラグソースがたっぷりで、食べれば食べるほど口の中でソースとパスタ生地がいい感じになるんです。
また、生クリームがない分非常にサッパリしているため、グッとくることもありません。表面のちょっと焦がした部分と、層の中の柔らかくてトロトロな部分の味の違いを楽しむのもまた美味しいです。
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1位 パルミジャーナ
堂々の1位なのに、全然まともな写真がなくてごめんなさい(笑)1位はこちらもイタリアの代表的な家庭料理であるパルミジャーナ(Parmigiana)です。「パルメジャーノチーズ?」と思う方もいるかもしれませんが実は別物。薄く切ったナスをカラっと揚げ、それをシンプルなトマトソース、パルメジャーノチーズと混ぜてオーブンで焼く、それだけなんです。
手間自体は他にランクインした料理に比べればかからないものの、なぜかダントツ美味しく感じてしまうのはマンマの腕前なのでしょう。ちなみに、マンマの息子の妻も、「パルミジャーナが一番好き!」と話していました。
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ローマの美味しいと評判のレストランで一度だけ食べたことがありますが、こちらもラザニア同様、マンマのクオリティには届きません。
マンマの料理は、留学生活の思い出
マンマの料理は家族のことを第一に考えながら作られる愛情料理。身体に悪いものは一切入れない、常に大切な人を思いながら作られる料理は、やはり外食で食べられるものとはレベルが違うのでしょう。19歳で結婚してから73歳になる今日まで、一日たりとも休むことなく料理を作り続けてきたマンマ。
そんな彼女に感謝しつつ、留学中にそのような素晴らしい料理を食べることができたことを幸せに感じるばかりです。
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