日本では10人に1人は花粉アレルギーを持っていると言われています。スギ花粉だけではなくヒノキやブタクサなど1年を通して花粉アレルギーがあるので、いくつかアレルギーを持っている人は大変ですね。
また、食物アレルギーも種類がたくさんあり、初めて子供にアレルギー食材を食べさせる親御さんは緊張しますね。子供の時に発祥したアレルギーは改善することが多いと言われていますが、イタリアのアレルギー事情はどうなっているのでしょうか?今回はイタリアの花粉アレルギーと近年増加している、ある食物アレルギーをご紹介します。
イタリアの代表的なアレルギー
花粉の種類
●スギ
●樺の木
●ヘーゼルナッツ
●ポプラ
●オリーブ
●キク など
イタリアも花の咲き始める春から花粉が飛びます。ヘーゼルナッツやオリーブはイタリアらしいアレルギーですね。上記でご紹介した花粉の種類はごく一部ですが、日本では身近なスギ花粉も存在します。
ただ、イタリアでポピュラーなアレルギーはポプラ花粉(上記写真)です。細長く、根元から葉が生えている大きい木です。ポプラの木は街路樹など、どこにでも植えられている木で、ポプラの木には綿埃のような花が咲きます。見た目はタンポポの綿のようで、これはピオッポ(pioppo)と呼ばれ、ポプラ花粉の原因です。大きさは3〜5cmほどで、風に乗って飛んできます。
スギ花粉やブタクサなど日本でポピュラーな花粉は飛んでいるのが見えないほど小さいですが、このピオッポはふわふわ飛んでいます。道路や公園にたくさん落ちているので見ているだけで体が反応しそうです。
アレルギー症状
花粉による代表的なアレルギー症状は、くしゃみ、鼻水、目のかゆみです、私たちと同じ症状ですね。普段ティッシュをあまり持ち歩かないと言われるイタリア人もこの時期はポケットティッシュを持ち歩きます。
対策
イタリアの花粉対策ですが、飲み薬と目薬、鼻スプレーがメインです。日本は花粉の時期になるとマスクをつける人が一気に増えますが、以前のイタリアではマスクをつける習慣はありませんでした。
これはイタリア人に限らず多くの国では、花粉の季節だけでなく風邪を(インフルエンザも含め)ひいてもマスクをつける文化はほとんどありませんでした。(新型コロナウイルスの影響で初めてマスクをつけたという人もいます)
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アレルギーの体質改善の為にハーブティーを飲む人も多いです。料理でもハーブを多く使うイタリア人らしい花粉対策ですね。カモミールティーやペパーミントティー、ルイボスティーが花粉に効くそうです。
近年増えている○○アレルギー
イタリアでは近年増えている食物アレルギーがあります。なんと、『小麦アレルギー』。イタリア国立統計局(STAT)によると、1980年代には人口に対して約2.9%だったのが、現在では約12.7%と約3倍も増加しています。また、現在レストランの約58%のお店にグルテンフリーのメニューがあります。グルテンフリー食材の売り上げは、なんと年間3億2000万ユーロもの売上げがあります。
パスタやピザなど小麦料理が主食のイタリアで、小麦アレルギーは大変そうですが、それに代わる『グルテンフリー』の食材がとても豊富です。トウモロコシやひよこ豆などの豆類、お米などが原料のグルテンフリーのパスタがあります。
グルテンフリーのパンもあり、少し値段が高いですが味は昔に比べ格段に美味しくなっているそうです。多くのスーパーにはグルテンフリー食材コーナーがあります。品数が多いので好みのものが探しやすく、毎食のように食べるものなので選ぶ楽しみもありそうですね。
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さいごに
いかがでしたでしょうか?同じ花粉ではなくても花粉による辛さは同じですね。アレルギーに敏感な方はイタリアや海外に行く際はお気を付けください!イタリアにも花粉用の薬は売っていますが、自分の飲みなれているものをご持参ください。
ただ、多くのレストランにはグルテンフリーメニューが用意されているので小麦アレルギーの皆さんもイタリア旅行を楽しめるはず!イタリア名物をご堪能ください~!
参照
●日本食糧新聞『グルテンフリー食材が需要増』
●AGI『小麦アレルギーの増加』
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